1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62302015
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高田 健次郎 九州大学, 理科部, 助教授 (20037170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 幾芳 北海道大学, 理学部, 助手 (20109416)
若井 正道 大阪大学, 理学部, 助手 (20028228)
宮西 敬直 名古屋大学, 理科部, 助手 (50022695)
松柳 研一 京都大学, 理学部, 助教授 (70025451)
丸森 寿夫 筑波大学, 物理学系, 教授 (10037145)
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Keywords | 核構造 / 多体問題 / 集団運動 / 非調和性 / 非線型性 / 大振幅 / 自己無撞着 / 集団座標 |
Research Abstract |
前年度の当研究計画によって明かになった自己無撞着集団座標法とその量子化された理論の有効性が、本年度の研究によってさらに確実なものとなった。すなわち、この新しい理論を簡単なモデル(SU(3))、O(4)モデル)に適用し、厳密な解と比較することによって、この理論の基礎が完全に確立された。さらに本年度は、この理論をいくつかの具体的問題(変形核におけるγ振動、Sm同位原子核における球形から変形への相転移現象、集団的振動運動と回転運動の結合の研究)に応用し、従来不明であった原子核の微視的構造に関して新しい発見がなされた。このことによって、例えば相互作用するボソン模型のような、従来からの現象論的モデルの基礎づけと、その適用限界に関する新しい知見が得られた。 また大振幅集団運動における統計的性質に関する新しい研究もはじまり、いくつかのモデルを用いた数値計算も行われた。 一方、巨大変形核における対相関の影響が理論的・数値的に調べられ超高速回転核における構造相転移についての新しい知見が得られた。 その他、高エネルギー核衝突過程におけるハイパー核の生成過程が微視的に調べられ、さらにハイパー核の構造及び集団運動に関する微視的研究がなされ、新しい進展が見られた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] K.Takada.: Nuclear Physics. A485. 189-209 (1988)
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[Publications] H.Thorn.: Nuclear Physics. A486. 221-234 (1988)
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[Publications] K.Takada.: Nuclear Physics. A490. 262-274 (1988)
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[Publications] M.Mtsuzaki.: Progress of Theoretical Physics. 79. 836-862 (1988)
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[Publications] M.Wakai.: Physical Review. C38. 748-759 (1988)
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[Publications] K.Kato.: Progress of Theoretical Physics. 80. 119-129 (1988)
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[Publications] 高田健次郎: "物理学最前線「ダイソン型ボソン展開法」" 共立出版株式会社, 60 (1988)