1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62304038
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 雄司 東京大学, 医学部, 教授 (60112447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 高雅 東京大学, 医学部, 助手 (90082065)
富山 富士子 琉球大学, 医学部, 講師 (20117584)
栗栖 瑛子 東京大学, 医学部, 助教授 (10010018)
石津 宏 琉球大学, 医学部, 教授 (30034086)
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Keywords | 地域精神衛生 / 沖縄 / 保健婦活動 / 疫学調査 / ユタ / 民間信迎 |
Research Abstract |
沖縄本島南部の一離島における10余年間の地域精神衛生活動を、本年度は研究の最終年度であることを考慮して、総括することを目的として、他地域との比較、沖縄の文化的特性の中での精神衛生活動の特徴、疫学的調査ならびに保険婦が扱った個々の事例の分析などの視点から検討、考察した。 1.まずP島内における精神障害者の動態・静態を把握し、離島における精神障害者の免疫状況・現在までの適応状況などの疫学的側面から分析した。 2.さらに、沖縄全体の精神衛生活動とP島におけるそれとの関連について、保健婦活動を中心にまとめた。 3.東京・埼玉・沖縄から参加した保健婦有志の事例の分析と事例検討会そのものの分析を行い、保健婦の問題とする事例の特徴、地域差ならびに、事例検は会が教育的研究的又実践的な面でどのような影響を与えるのかについて考察した。 4.沖縄における民間信迎の問題は、地域住民の受療行動と深くかわっていることが考えられる、。そこで、精神障害者とその家族が民間信迎とどのようにかかわっているのかを、事例を通して検討した。 以上、沖縄の一離島を中心とした地域精神衛生活動と他地域とのそれとの対比から、精神衛生の実践においては、地域特性似よって活動の様相が異なり、地域特性を踏まえた実践と活動の評価が重要であることを考察した。今後われわれのえた知見を更に一般化可能なものとするための研究が必要である。
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