1988 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
62304049
|
|---|
| Research Institution | Okayama University |
|---|
Principal Investigator |
村山 洋二 岡山大学, 歯学部, 教授 (50029972)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
恵比須 繁之 大阪大学, 歯学部, 助教授 (50116000)
岡本 莫 広島大学, 歯学部, 教授 (50028742)
前田 勝正 九州大学, 歯学部, 助教授 (00117243)
青野 正男 九州大学, 歯学部, 教授 (27037498)
加藤 慶二郎 岡山大学, 歯学部, 教授 (50028718)
|
|---|
| Keywords | 微生物叢 / 特異抗原 / 線毛抗原 / リコンビナント抗原 / 細菌付着機構 / 生体の殺菌機構 / 歯周疾患活性度 |
|---|
| Research Abstract |
1.歯周ポケットの微生物の生態:
(1)ポケット棲息微生物と臨床症状との相関を間接蛍光抗体法によって調べBacteroides gingivalis(Bg)は診断指標となり得る可能性を示唆した(恵比須)。
(2)プレートインボトル法で培養し、スピロヘーターの(石川)、そして酵素抗体法でスピロヘーターとActinobacillus actinomycetemcomitans(Aa)(村山)の検出率を高めた。
2.微生物の構築成分と病原性:
(1)Aaの患者分離菌は、コロニー性状にroughとsmooth型があり、前者は線毛を有し、外膜タンパク質組成も両者は異なることが分かった。現在、糖代謝と白血球毒素産生活性の関係を検討中である。
(2)Selenomonas sputigenaについて免疫生物活性を調べることを手がけた(梅本)。
(3)細菌の組織あるいは他細菌に対する付着機構はFusobacterium nucleatumおよびMycoplasma salivariusで調べた。前者はL-アルギニン感受性の付着能を有し(岡本)、後者は細胞表層のレクチン様物質が付着に拘わることを明らかにした(渡邊)。
3.Bgの特異抗原:
(1)歯周病患者血清(IgG)と特異的に反応する抗原を検出、単離する研究を継続している(村山)。
(2)線毛抗原の構造遺伝子をクローン化することができたので、世界各地の臨床分離株の免疫学的共通性をスクリーニングした。
(3)特異抗原としてクローン化したりコンビナント抗原は、成人性歯周炎患者の血清診断の上で有用であった(安孫子)。
4.歯周病関連細菌と宿主反応:
(1)好中球の特殊顆粒であるラクトフエリンはB.melaninogenicusの発育阻止作用を有した。現在、その機序を検討中である(遠藤、米田)。
(2)Bgの白血球殺菌作用阻害物質について、歯周病発症プロセスとの関係から研究中である(青野、前田)。
5.微生物叢と診断:
ポケット微生物叢と臨床症状の指標からポケットの深さを予測できそうであり、これによって"burst"を防止し得る(原)。
|
-
[Publications] 太田寛行: 岡山歯学会雑誌. 7. 1-16 (1988)
-
[Publications] Suzuki,Y.: Adv.Dent.Res.2. 301-303 (1988)
-
[Publications] Suzuki,Y.: J.Gen.Microbiol.134. 2713-2720 (1988)
-
[Publications] Isogami,H.: Arch.Oral Biol.33. 479-485 (1988)
-
[Publications] Dickinson,D.P.: J.Bacteriol.170. 1658-1665 (1988)
-
[Publications] Abiko,Y.: Adv.Dent.Res.2. 310-314 (1988)
-
[Publications] 柴田健一郎: 第15回日本マイコプラズマ学会記録. 73-76 (1988)
-
[Publications] 小林浩明: 第15回日本マイコプラズマ学会記録. 69-72 (1988)
-
[Publications] 中永大喜: 第15回日本マイコプラズマ学会記録. 65-68 (1988)
-
[Publications] Shibata,K.: J.Bacteriol.170. 1795-1799 (1988)
-
[Publications] Ishikawa,I.: Adv.Dent.Res.2. 334-338 (1988)
-
[Publications] Noguchi,K.: Prostaglandins Leukotrienes and Essential Fatty Acids. 33. 137-141 (1988)
-
[Publications] Maeda,K.: Adv.Dent.Res.2. 315-318 (1988)
-
[Publications] 奥田一博: 日歯周誌. 30. 672-699 (1988)
-
[Publications] Murayama,Y.: Adv.Dent.Res.2. 339-345 (1988)
-
[Publications] Mizushima,Y.: "Recent Advances in Clinical Periodontology" Elsevier Science Publishers B.V., 673-676 (1988)
-
[Publications] Kobayashi,K.: "Recent Advances in Clinical Periodontology" Elsevier Science Publishers B.V., 681-684 (1988)
-
[Publications] Shibata,K.: "Recent Advances in Clinical Periodontology" Elsevier Science Publishers B.V., 685-688 (1988)
-
[Publications] Watanabe,T.: "Recent Advances in Clinical Periodontology" Elsevier Science Publishers B.V., 405-408 (1988)
-
[Publications] Maeda,K.: "Recent Advances in Clinical Periodontology" Elsevier Science Publishers B.V., 375-378 (1988)
-
[Publications] Endo,H.: "Recent Advances in Clinical Periodontology" Elsevier Science Publishers B.V., 657-660 (1988)
