1987 Fiscal Year Annual Research Report
異常原子価と界面の制御によるペロブスカイト型酸化物の高機能化の追求
Project/Area Number |
62430017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
笛木 和雄 東京大学, 工学部, 教授 (80010750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
御園生 誠 東京大学, 工学部, 教授 (20011059)
合志 陽一 東京大学, 工学部, 教授 (90111468)
北沢 宏一 東京大学, 工学部, 教授 (90011189)
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Keywords | ペロブスカイト型複合酸化物 / ESCA / STM / 異常原子価 / 薄膜 / 酸化物超伝導体 |
Research Abstract |
電子材料,触媒材料として高い機能を有するペロブスカイト型複合酸化物をESCA,STMを用いる表面分析を中心した化学的側面からの基盤研究を行なうことを目的とした. 特に,ペロブスカイトの基本組成.ABO3におけるBサイトの異常原子価と材料特性との関連に着目した. 以下にその成果を示す. 〔1〕高活性触媒の合成と原子価状態;貴金属に替わる燃焼触媒として注目されているペロブスカイトを,担体上に非平衡相として薄膜状生成させることを試みた. LaC_oO_3の担持を多くの担体を用いて検討した結果,単斜晶系のZrO_2が担体としてすぐれていることを見い出した. ESCAで,ZrO_2上のLaC_oO_3を観測し,組成,原子価がバルクのそれに近いこと,およびXRD,TEM,SEMとの結果を総合すると,LaC_oO_3はその構造を保持した超薄膜状で存在していることが明らかとなった. 〔2〕STM(走査型トンネル顕微鏡)の作製;トンネル顕微鏡において,振動スペクトルを得るための装置の設計を進めた. 外部振動,熱ドリフトなどの影響をさけるため小型化し,同時に材質の選定により安定化をはかった. 現在,試作装置のテストを進めている. 〔3〕酸化物超伝導体の性能向上とキャラクタリゼーション;種々の条件下で合成した酸化物超伝導体について,酸素呈,銅の原子価と電気・磁気的特性との関連に着目し,研究を進めた. その結果,磁化率より求めたバルクとしての性質はたとえ変化しなくても, 電気的特性はわずかな焼成温度,雰囲気の違いに敏感であることがわかった. これと,STM,比熱測定等の結果を総合的に判断し,ミクロ,マクロ両面からのキャラクタリゼーションを進めている.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Hiroaki Fujii: Chemistry Letters. 1987. 2147-2150 (1987)
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[Publications] Taikei Nitadori: Bull. Chem. Soc. Jpn. 61. (1988)
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[Publications] 合志陽一: 精密工学会誌. 53. 31-34 (1987)
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[Publications] 合志陽一: ぶんせき. 5. 303-307 (1987)
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[Publications] Hidenori Takagi: Jpn. J. Appl. Phys.26. L434-L436 (1987)
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[Publications] Kohji Kishio: Jpn. J. Appl. Phys.26. L1228-L1230 (1987)
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[Publications] 笛木和雄 編: "酸化物超伝等体の化学" 講談社,