1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62440015
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐道 健 京都大学, 農学部, 教授 (00026494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 浩二 京都大学, 農学部, 教授 (30026504)
佐々木 光 京都大学, 木材研究所, 教授 (50027158)
佐伯 浩 京都大学, 農学部, 教授 (40026498)
増田 稔 京都大学, 農学部, 助教授 (40027165)
野口 昌巳 京都大学, 農学部, 教授 (00026501)
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Keywords | 木材 / 計量形態学 / 画像解析 / 節 / 木材組織 / パーティクルボード / パルプ |
Research Abstract |
木材は肉眼可視から顕微鏡可視のオーダーまで,各レベルでの種々の形態をもつ構造要素からなる. 本研究では木材および木材を原料とする各種材料について,構造要素の寸法・形態を主として画像解析法を用いて解析し,得られた形態パラメータと材質の関係を検討した. 1.木材の肉眼可視構造の解析:(1)最適化製材を行なうために必要な原木断面形状の形態を把握するために,広葉樹材を中心に原木木口断面の解析を行なった. (2)材面に現われる節について,ヒノキ材を用いて節と周辺部との色調・比重の差を写真画像および軟X線写真画像から求め,これによる節境界の判定を行ない,さらに節周辺の繊維の3次元的走行角を測定し,画像解析法による節の範囲の判断規準を明確にした. (3)内装材を対象として,節の存在が材の色調と関連して視覚心理にどのように影響を及ぼすかを検討した. 2.木材の顕微鏡可視構造の解析:(1)広葉樹材の基礎組織である繊維の横断面における形態計量値と繊維の伸長との関係を検討し,繊維伸長度の違いによって放射方向で繊維配向が乱れることを明らかにした. (2)広葉樹材の膨潤挙動における木材組織の寸法・形態の変化を測定し,膨潤量・膨潤異方性に及ぼす広放射組織・道管の寄与の程度を明確にした. 3.木質原料の形態と製品の材質の関係:(1)パーティクルボードの材質に及ぼす原料小片の形状・形態の影統を検討し,曲げ性能,はくり強度の力学的性質が破壊力学の理論から導かれた形状因子と比例関係にあることを確めた. (2)パルプシートネットワーク構造の定量的評価法を検討し,シート単位面積当りの累積周辺長と累積投影面積を用いることによって,ネットワークの特徴量が推定できることを明らかにした.
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[Publications] 川井秀一: 木材学会誌. 33. 702-707 (1987)
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[Publications] 杉森正敏: 木材学会誌.
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[Publications] 杉森正敏: 木材学会誌.