1988 Fiscal Year Annual Research Report
胸動脈閉塞症の血管内視鏡レーザーシステムによる再開通の試み
Project/Area Number |
62440057
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
迫田 勝明 広島大学, 医学部, 助教授 (00112194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川本 恵一 広島大学, 医学部, 助手 (10192006)
山中 正美 広島大学, 医学部, 助手 (70182582)
田口 治義 広島大学, 医学部附属病院, 助手 (10188138)
沖 修一 広島大学, 医学部附属病院, 講師 (80160779)
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Keywords | 頭頸部動脈狭窄症 / 血管内視鏡 / 実験的血栓症 / アルゴンレーザー / 再開通 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、血管内視鏡で観察する技術の改善、動脈内血栓を確実に作製する方法について検討した。その結果、動脈を一時的にクリップすれば、小量の生理食塩水を流すだけで、血管内の病変が明視出来る様になり、実験は進展した。又、動脈血栓も、血管鉗子による内膜の損傷と血流を停滞させることにより、確実に動脈内血栓を作製することが出来た。この血栓に対して、種々の濃度の血栓溶解剤を用いて、血栓溶解過程を血管内視鏡下に観察した。血栓形成後120分を経た血栓は、ウロキナーで、100万単位と投与しても容易には溶解しない点等の事実が明らかになった。 今年度、新しく始めた研究としては、アルゴンレーザーの血管内での照射の基礎的実験がある。まず、アルゴンレーザー自体の効果を見る為に、摘出血管に対し、leare fiberで6wat/s 5秒をし点に照射した場合には、殆んど外膜下に達する特徴的な潰瘍が形成される事実が明らかになった。内視鏡下にこの様なleare fiberでレーザーを照射することは殆んど不可能と考え、以後、血管内視鏡はレーザー照射の際の作動機序の観察のみとし、実際のレーザー血管形成術の実験にはmetal tip体のfiberを用いた。metal tipはfiberを用いて、wat/s 照射時間、血流状況等の条件を考え、血栓に対して最も有効で、周囲の正常血管および脳血流に対するレーザーの効果については実験継続中であるが、これ迄、正常の血管に対する効果については病理組織学的に検討した。この際、明らかになった重要な点は、アルゴンレーザーは血液に極めて良く吸収される点であり、血中でのレーザー照射と生理食塩中での照射では血管壁に対する効果が、病理組織学的に大きく異なることが明らかになった。この点でも、追加実験が必要と思われる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 田口治義 他: 第47回日本脳神経外科学会総合折録集. 275 (1988)
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[Publications] 田口治義 他: 広島医学.
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[Publications] 田口治義 他: 脳神経経外科学.
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[Publications] 田口治義 他: 脳神経外科学.
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[Publications] 田口治義 他: 脳神経外科学.