1987 Fiscal Year Annual Research Report
わが国における知能の日常的概念の同定と計測方法に関する研究
Project/Area Number |
62450020
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Research Institution | Shirayuri College |
Principal Investigator |
東 洋 白百女子大学, 文学部, 教授 (60012548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 宏太朗 白百合女子大学, 文学部, 講師 (30174767)
林 洋一 白百女子大学, 文学部, 助教授 (20145650)
富田 隆 白百合女子大学, 文学部, 助教授 (70119337)
繁多 進 白百合女子大学, 文学部, 教授 (10018038)
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Keywords | 知能 / 日常的知能概念 / 問題解決 / 反応時間 / 探索行動 |
Research Abstract |
本年度は, 日常的知能概念の測定に関する基礎的な文献資料の収集を行なうとともに, この概念をより明確化するための実験・行動観察・質問紙調査等を実施した. その概要は, 次のとおりである. 1.小学生および中学生, 高校生を対象として「頭がよい子」とはどのような子か, また「頭のよい人(成人)」とはどのような人か, などについて, 自由記述形式で回答を求めた. この予備研究の結果を基にして, 児童期および前期青年期における日常的知能概念を明確化するための質問紙を構成した. 2.知能概念の発達的変化を検討するために, 小学校4年生および6年生を対象に質問紙調査を実施した. その結果, 日常的知能概念に性差が見出され, 特に女子において社会的知能の要因が発達にともない重みを増すことが示された. 3.コンピュータ・プログラミング(ロゴ)における問題解決過程の観察を行ない, 従来の学校教育ではあまり注目されていなかった「理解のしかた」の多様性が見出された. 4.アタッチメントの発達に及ぼす, 母親の感情認知に関するテスト(「洞察力テスト」)を開発した. このテストを3歳児〜5歳児に実施し, その結果を既製の知能テストや母親の養育態度とあわせて分析した. 5.反応時間と探索行動に関連する問題解決過程において, 各種のメンタルモデル・擬人モデル等)を利用することにより, 課題状況に関する理解が促進されることが示された.
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