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1988 Fiscal Year Annual Research Report

ヨーロッパ史における財政と国家構造

Research Project

Project/Area Number 62450051
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

堀井 敏夫  大阪大学, 教養部, 教授 (90025049)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 指 昭博  大阪大学, 文学部, 助手 (90196197)
南 直人  大阪大学, 文学部, 助手 (20181951)
藤本 和貴夫  大阪大学, 言語文化部, 教授 (70029734)
川北 稔  大阪大学, 文学部, 教授 (70107118)
合阪 學  大阪大学, 文学部, 教授 (50027976)
Keywordsヘゲモニー国家 / 金融 / 国際会議 / 十分の一税 / イギリス宗教改革 / 修道院解散 / 自由都市 / 市政構造
Research Abstract

本年度は、前年度の研究成果をふまえ、ヨーロッパ近代(主としてオランダ・イギリス・ドイツ)における財政問題と国家構造の変遷に関する諸問題について、以下にしるす研究会を開催して、報告・討論を行なった。そして、それと前年度の研究成果をあわせて、いくつかの問題点を整理し、研究成果報告書において2年間にわたる研究の総括を行なった。研究成果全体の概要については、別紙様式2の方に譲り、本年度に開催した研究会での研究実績を概観する。
(1) 「オランダの金融ヘゲモニーと18世紀ヨーロッパの国際関係」(報告者・川北稔)では、17世紀に近代世界システム内でのヘゲモニー国家となったオランダが、18世紀中頃まではまだ金融面で圧倒的な力を有し、そのことが次のヘゲモニー国家イギリスの勃興を、とくにフランスとの対抗上、大いに促進することとなったという事情が明らかにされた。国家財政上の問題が、18世紀の国際関係の変遷に強い影響を及ぼしたことをオランダ資本という従来とは違った視点から考察したものである。
(2) 「イングランドにおける『十分の一税』:1540〜1640」(報告者・指昭博)は、イギリス宗教改革に伴う修道院解散によって、「十分の一税」徴収の権利が俗人の手に移り、教区民との間に税徴収をめぐる紛争が瀕発したことを明らかにした。国家の外にある教会組織が徴収した「十分の一税」の世俗化、近代国家財政への吸収の一例が示されている。
(3) 「自由都市フランクフルトの市政構造」(報告者・南直人)では中世以来の主権をもつ独立都市国家であったフランクフルトが、ドイツ統一への動きの中で、近代国民国家としてのドイツ帝国の中へ統合されてゆく過程が、市政構造、とくに市財政の変遷の面から考察されている。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 川北稔: 都市問題研究. 40ー9. 101-114 (1988)

  • [Publications] 川北稔: 『世界史を考える』第3巻「交通」. (1989)

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Published: 1990-03-19   Modified: 2016-04-21  

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