1988 Fiscal Year Annual Research Report
個別化教育の現状分析とそれを支えるメディア・システムに関する研究
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62450088
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水越 敏行 大阪大学, 人間科学部, 教授 (20019409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 英嗣 大阪大学, 人間科学部, 技官(教務職員) (50200415)
田中 博之 大阪大学, 人間科学部, 助手 (20207137)
吉崎 静夫 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (20116130)
菅井 勝雄 大阪大学, 人間科学部, 助教授 (40000294)
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Keywords | 量的個人差 / 質的個人差 / 一斉授業での指導の個別化 / 習熟度に応じた指導 / コンピュータの教育利用 / 教科内選択学習 / 教科間選択学習 / オープン・システム |
Research Abstract |
1.個別化教育の課題ーカリキュラム開発と展開、教授=学習ストラテジーのあり方ーを解明するために、次のような研究枠組を想定した。横軸には「量的個人差」と「質的個人差」をとり、たて軸には「閉じた目標」と「開いた目標」をとる。こうしてできた四象限の中、各地の小中学校の実践を位置づけていった。 小学校でいえば、愛知県緒川小学校、福岡県久原小学校などのオープン・スクールに典型的なのだが、上記の四象限の全てにまたがるような質のちがったカリキュラム、学習指導が同一の学校において実施されている。また中学校では、群馬大学教育学部附属中学校、滋賀大学教育学部附属中学校、長崎大学教育学部附属中学校などで、同様に複象限にまたがるカリキュラムの開発と展開がみられる。こうした実態を実際に学校を訪門して、インタビューや資料の収集で調査した。 2.「一斉授業における指導の個別化」については、岐阜県柳津小学校を中心に、また「学熟度に応じた指導のあり方」では、長野県駒ケ根東中学校を中心に、「コンピュータ等の教育利用」については、奈良県新庄中学校と兵庫県山崎西中学校を中心に、そして「教科内選択学習」では、兵庫県西宮市立苦楽園小学校と愛媛大学附属中学校、「教科間選択学習」では、香川大学坂出附属中学校で、「総合学習」では滋賀大学附属中学校でというように、個別化教育の手だてに応じて、それを最も中心的に研究している学校の授業をビデオに収め、分析してきた。 3.全国の附属中学校と、公立校では千葉県を中心にして、選択学習と教育メディア利用の実態について、質問紙調査を実施した。その結果を既版の各種研究報告書等を比較しながら分析し考察した。また、その中から三つの中学校を選び、学校訪門をしてより詳細に実態を調べた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 水越敏行: 悠(ぎょうせい). 5. 26-29 (1988)
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[Publications] 水越敏行: 学校教育研究所年報(財、学校教育研究所). 32. 3-13 (1988)
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[Publications] 吉崎静夫: 授業研究情報(明治図書). 6. 11-16 (1988)
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[Publications] 水越敏行: "個別化教育への新しい提案" 明治図書, 1-227 (1988)
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[Publications] 水越敏行 編,菅井勝雄,田中博之 他著: "子どもの情報能力を育てる(授業に活かす教育工学7)" ぎょうせい, 1-277 (1988)