1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62460052
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
木崎 甲子郎 琉球大学, 理学部, 教授 (20000797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 大五郎 琉球大学, 理学部, 助手 (30112444)
加藤 祐三 琉球大学, 理学部, 助教授 (70004372)
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Keywords | 綾状構造 / 重複変形 / 四万十帯 / 慶良間層 / 琉球列島 |
Research Abstract |
綾状構造とは二方向の断層で囲まれた地層ブロックが,それぞれのブロックごとに走向が直交し,全体として綾織に似た構造をしめすものである. 今年度は,琉球列島中部の慶良問諸島のなかで,渡嘉敷島の地質調査を実施した. 渡嘉死島の地質は主として,四万十層群の古第三 から白亜系に相当するとされている慶良間層で占められている. 千枚岩・粘板岩・砂岩および緑色岩からなる. この島はNWーSEとNNEーSSWの二方向の断層系によって7個のブロックに区分され,それぞれのブロックでの〓曲軸はNSとEWの二方向の軸が隣り合わせのブロックごとに交互に出現して,典型的な綾状構造を示していることが明確になった. それぞれのブロック内部では強弱はあるがドーム・ベーズン構造の存在が認められる. この構造の存在はあきらかに変形の重複があった証拠である. その原因は東西方向の圧縮応力による変形のあと,新期の南北方向の圧縮応力が重複してできた構造であると考えられる. その詳しい解析は昭和63年度の課題として残されている.
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