1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62460082
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
臼井 英治 東京工業大学, 工学部, 教授 (20016299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 隆 東京工業大学, 工学部, 助手 (20199855)
帯川 利之 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70134830)
井原 透 中央大学, 理工学部, 助教授 (80134831)
白樫 高洋 東京工業大学, 工学部, 教授 (50016440)
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Keywords | エキスパートシステム / 旋削加工 / トラブル処理システム / 特徴抽出 / ファジー関数 / メタ知識 |
Research Abstract |
本研究は熟練技術者の思考・判断を代行し、最適切削条件の児童決定を実現できるエキスパートシステムの開発を目的としている。本年度は切削トラブルの発生に対し、これを回避して次善の切削条件を的確に選びうるトラブル処理専用システムの開発を行い、昨年度までに大型計算機上で開発したシステムとの結合を図った。 トラブル処理システムにおける問題解決の基本的な戦略は(1)発生したトラブルだけでなく、作業条件の変更によって生ずる可能性がある各種トラブルの「発生し易さ」を工作物の材種・形状と作業条件をパラメータとして評価する(2)経済性評価アルゴリズムを併用して加工前に設定された仕様基準とのトレードオフを最小とするような作業条件を選択することである。しかしトラブルの「発生し易さ」なる概念を定量的に評価することは本質的に不可能であるから、それぞれのトラブルについて、その「発生し易さ」を工作物の材種・形状と切削条件を特徴にパラメータとする線形評価関数で表し、種々の事例と切削の諸常識により予め「発生し易さ」の順位付けを行った。この関数により与えられた作業条件についてその順位を調べ、これを「発生し易さ」の評価として用いた。特徴パラメータとしては曖昧な量が表現できるようにそれぞれファジー関数を採用している。またトレードオフが許容範囲を越える場合はメタ知識を用いて決定した。なおトラブルの「発生し易さ」を線形評価関数により表現したのは次年度に行う学習機能の付与を考慮したためである。 データベース、メタ知識、経済性評価アルゴリズムの充実を図るとともに、旋盤加工状態をオンライン、オフラインでモニタリングした結果を用いて線形評価関数を改善し、開発したエキスパートシステムの信頼性を向上させた。最終的に幾つかの事例に対して本システムを適用し、その実用性を確認した。
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[Publications] 松村隆: 昭和62年度精密工学会春季大会学術講演論文集. 685-686 (1987)
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[Publications] 松村隆: 昭和63年度精密工学会春季大会学術講演論文集. 89-90 (1988)
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[Publications] 山本和夫: 昭和63年度精密工学会春季大会学術講演論文集. (1989)