1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62460104
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Research Institution | UNIVERSITY OF TOKYO, Institute of Industrial Science |
Principal Investigator |
樋口 俊郎 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10111569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 宏一 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10160649)
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Keywords | ロボット / 磁気軸受 / クリーンルーム / 真空 / 非接触関節 / 精度位置決め / 力制御 / 振動防止 |
Research Abstract |
本研究は、多関節ロボットが、クリーンルーム内で作業を行う際に問題となる関節部の機械的接触から発生する油飛沫や塵埃をなくすことを目的とする。前年度には、関節部の軸受およびアクチュエータを磁気軸受の原理に基づいて非接触支持することを提案し、そのための実験装置を試作している。本年度に実施した研究は以下のとおりである。 1.ロボットのリンクを磁気軸受関節で安定に支持するために、アナログフィードバック回路(P.D.回路)の製作を行った。 2.機械的接触を持つ支持方式の関節とリンクを製作し、磁気軸受関節を持つものとの性能を比較検討した。 3.リンクの安定浮上、種々の制御方式の応用、機能的動作の実現などを行うときに必要となる電磁石の特性を解折した。 4.リンクの浮上実験を行った結果磁気浮上関節をもったロボットが実現可能なことがわかり、以下に述べる実験を行った。 (1)精密位置決め;磁気軸受関節のロータを微小に変位させることによる手先の精密位置決めの実験 (2)力制御;フィートバックゲインを調整することによる磁気軸受関節の支持剛性を変化させ、手先のコンプライアンスの調整の実験 (3)力計測;ロボットの手先に加えられた外力を、磁気軸受関節の支持力の変化から指定する実験 (4)振動防止;ロボットのベース部の振動が非接触浮上しているリンクに及ぼす影響を調べる実験 今後は、(1)ロボットのダイナミクスを考慮した制御を行うことによる振動の減少や高速化をめざすこと、(2)4.に示した機能の定量的な評価を行い、実際の作業への応用実験を行うこと、などの点について研究を実施する予定がある。
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[Publications] 樋口俊郎: 生産研究. 40. 512-515 (1988)
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[Publications] 樋口俊郎: 昭和63年度精密上学会秋期大会学術講演会講演論文集. 865-866 (1988)
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[Publications] TOSHIHIRO,HIGUCHI: Proceedings of the USA-Japan Syamposium on Flexible Autmation. 456-466 (1988)
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[Publications] 樋口俊郎: 第6回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 419-420 (1988)
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[Publications] TOSHIHIRO,HIGUCHI;SCHWEIZER Editor: "Magnetic Bearings;Applications of Magnetic Bearings in Robotics" Spriger-Verlag, 83-99 (1989)