1987 Fiscal Year Annual Research Report
溶液反応における微量元素の接触作用の研究と接触分析への応用
Project/Area Number |
62470030
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
河嶌 拓治 筑波大学, 化学系, 教授 (50041760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大吉 昭 熊本大学, 工学部, 教授 (00040379)
杉谷 嘉則 筑波大学, 化学系, 助教授 (80015552)
中井 泉 筑波大学, 化学系, 講師 (90155648)
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Keywords | 接触分析法 / FIA法 / 光熱偏向法 / バナジウム / クロム / マンガン / 鉄 / ピアセレノール類 / 鉄錯体のEXAFS / XANES |
Research Abstract |
1.微量元素の接触分析法 (1) 4ーアミノアンチピリンとN,Nージメチルアニリン(DMA)との反応により青色化合物を生成する反応はバナジウム(V)によって著しく促進される. 色素静成反応はスルホサリチル酸やタイロンの共存により更に促進されるので,このことを利用してバナジウムの接触分析法を検討した. (FIA法による. ) (2) 3ーメチルー2ーベンゾチアゾリノンヒドラゾンとDMAとの酸化カップリング反応により青紫色の色素を生成する反応は,活性化剤としてEDTAを共存させるとクロム(III)によって,また0ーフェナントロリン(phen),2,2′ービピリジン(bpy),タイロンなどを共存させるとマンガン(II)により接触的に促進される. この反応を利用しFIA法によりそれぞれ接触分析法の検討を行い,4〜20ng/mlクロム(III),6〜30ng/mlのマンガン(II)の定量を可能にした. クロムの分析では6価クロムは接触作用を示さないので,クロム(III)とクロム(VI)の分別定量も可能と思われる. (3) pーヒドラジノベンゼンスルホン酸とDMAとの反応によりメチルオレンジを生成する. この反応はphenの共存により鉄(II,III)が著しい接触作用を示す. このことを利用して分光光度計を用いるFIA法及び光熱偏向法により鉄(II,III)の接触分析法を行った. ((1)及び(3)は日本分析化学36年会(1987),第48回分析化学討論会(1987)で講演) 2. 固体及び溶液試料のEXAFS/XANES CH_3^-,Cl^-,NO_2^-置換ピアセレノール類の各種有機溶媒中の構造に関する知見を得るために, 高エネルギー物理学研究所の放射光実験施設ビームラインBLー10BにおいてEXAFS/XANES測定を行い,ピアセレノール類のSeーN結合距離に及ぼす溶媒の効果について検討した. またスピンクロスオーバー鉄錯体のEXAFS解析も行った.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 白根靖子: 分析化学.
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[Publications] 河〓拓治: 未定.
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[Publications] 望月明彦: 未定.
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[Publications] 中野恵文: 未定.
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[Publications] 中井泉: Pheton Factory Activity Report. #5. (1987)
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[Publications] 田中元治;中川元吉編: "定量分析の化学,基礎と応用" 朝倉書店, 238 (1987)