1987 Fiscal Year Annual Research Report
隔液成長法による電子材料用単結晶作製に関する化学工学的研究
Project/Area Number |
62470111
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
平田 彰 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00063610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薬師寺 健次 早稲田大学, 理工学研究所, 特別研究員
小沢 章一 早稲田大学, 理工学研究所, 特別研究員
木村 直 早稲田大学, 理工学研究所, 特別研究員
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Keywords | 融液成長法 / 単結晶 / 自然対流 / マランゴニ対流 / ニオブ酸リチウム / 粘度 / 磁場 / 数値解析 |
Research Abstract |
本年度は, 引き上げ法による単結晶製造時の融液内対流・熱移動現象に及ぼす諸操作条件の影響の解明及び融液内対御条件の提出に重点を置き, 以下の成果・知見を得た. 1.実用材料の溶融状態における各種物性値の実測;(1)回転円筒法による高温流体用粘度測定装置を試作・改造し, 電子材料用単結晶融液の粘度測定手法を確立した. 更に, その粘度測定装置を用いLiNbC_3融液粘度を実測し, 粘度の温度依存性を確認・検討した. (2)Si・GaAs等の溶融金属の見掛け粘度に及ぼす磁場印加効果に関し検討を行い, 磁場印加による見掛け粘度の増大効果に関する定性的・定量的知見を得た. 2.融液内対流, 熱・物質移動現象に及ぼす各種操作因子の影響に関する解析的検討;二次元矩形モデルにおいて, 融液内対流・熱移動現象に及ぼす自然対流, マランゴニ対流, プラントル数, 融液深さ, 磁場印加効果に関する数値解析を行った. その結果, (1)融液内で自然対流及びマランゴニ対流が優勢となる条件を明らかにした. (2)自然対流及びマランゴニ対流支配域における, 結晶回転による結晶ー融液界面形状の制御条件を提出した. (3)自然対流は縦・横どちらの磁場印加方向でも抑制可能であるのに対し, マランゴニ対流は横磁場では殆ど抑制できないとの知見を得た. (4)融液内不純物濃度に及ぼす磁場印加方向に関する解析を行い, 既往実験結果を定性的に説明し得た. 3.融液内対流・熱移動現象に及ぼす各種操作因子の影響に関する実験的検討;既存の半導体単結晶引き上げ装置をLiNbO_3単結晶育成可能な様に改造を行った. 63年度は, 上記理論的・実験的研究を継続して行い, 更に, 育成単結晶の特性評価を行うことにより, 電子・光学デバイスとしての必要十分条件を満たし得る高品質・高性能・大型単結晶を作製するための至適操作条件・装置設計手法の確立を行う.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 平田彰,岡野泰則: 日本結晶成長学会誌. 14. 6 (1987)
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[Publications] 平田彰,岡野泰則,伊藤正康: 日本結晶成長学会誌. 14. 7 (1987)
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[Publications] 平田彰,岡野泰則,伊藤正康,高野直幸: 第25回日本伝熱シンポジウム講演論文集掲載予定. (1988)
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[Publications] Akira.Hirata;Yasunori.Okano;Masayasu.Itoh;and.Naoyuki.Takano: Rroc of PACHEC '88 掲載予定.
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[Publications] Akira.Hirata;Yasunori.Okano;Ako.Hatano;and.Masayasu.Itoh: J.Crystal Growth.
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[Publications] Akira.Hirata;Yasunori.Okano;Kenji.Yakushiji;and.Brian.Harrison: "Advances in Transport Processes" Wiley Eastern Ltd, (1988)