1988 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトエラスチンcDNAのクローニングと先天性エラスチン代謝異常症の解明への応用
Project/Area Number |
62480234
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
多島 新吾 慶應義塾大学, 医学部皮膚科, 講師 (60129525)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜岡 浩一 慶應義塾大学, 医学部皮膚科, 助手 (70170652)
宮川 俊一 慶應義塾大学, 医学部皮膚科, 助手 (10146623)
深沢 俊夫 慶應義塾大学, 医学部分子遺伝, 教授 (90029934)
西川 武二 慶應義塾大学, 医学部皮膚科, 教授 (50051579)
|
Keywords | エラスチンmRNA / 皮膚線維芽細胞 / Anetoderma |
Research Abstract |
Aretoderma(Schwenninger-Buzzi)はエラスチンの代謝異常が病因と考えられている疾患であり、病変部皮膚を病理組織学的に検討すると弾力線維の欠損が認められる。病変部皮膚および正常者皮膚よりエラスチンを定量する目的で、hot-アルカリ法を用いて粗エラスチン画分を定量した。その結果、病変部皮膚では正常者皮膚に比して約1/2にエラスチン含量が低下していた。さらにエラスチンmRNAを測定する目的で病変部皮膚および正常者皮膚の線維芽細胞を培養し、6M塩酸グアニジンを用いてRNAを抽出した。アガロースゲル電気泳動後、DBMpaperにblotしヒトエラスチンcDNA(3'側の約1.5Kb)を^<32>Pで標識後ハイブリダイゼーションを行った。その結果病変部皮膚と正常者皮膚線維芽細胞のエラスチンmRNA量に差が認められなかった。以上の結果は本症のエラスチン代謝の異常なエラスチン遺伝子の転写のレベルには異常がなく、翻訳後の段階に異常があることが示唆された。
|
Research Products
(1 results)