Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹治 雅博 福島県立医科大学, 第一外科, 副手
萩原 賢一 福島県立医科大学, 第一外科, 副手
高野 光太郎 福島県立医科大学, 第一外科, 副手
星野 俊一 福島県立医科大学, 第一外科, 助教授 (00161547)
猪狩 次雄 福島県立医科大学, 第一外科, 助手 (50045796)
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Research Abstract |
今年度の研究目標は, 圧電センサー機能をペースメーカーより取り出し, 駆動装置に電気的に接続し, センサーからの情報に対する駆動装置の応答性をみることであった. Medtronic社製Activitraxをトーマス型人工心臓駆動装置に接続することが出来た. まず予備研究として, 成人男子を用いて, ペースメーカーを前胸部体表に固定した状態で, Bruce法によるトレッドミル運動負荷テストを行なった. 負荷によって得られた駆動数(心拍数)の応答性について検討した. Activitraxの機能としてActivity Thresholdは3段階(high,medium,low),Rate Responseは10段階に可変可能で, 必要に応じてその心拍応答性を調節することが可能である. まず, Activity Thresholdをmediumとし, Rate Responseを5にセットすると, Bruce I段階の2分までは, 自己心拍数, 駆動数とも, 同様の立ち上りを示したが, その後は, 自己心拍数の増加に比し, 駆動数の増加率は少なく, 両者間に心拍数の大きな解離を認めた. そこでプログラムを変更し, Activity Thresholdをmedium,Rate Responseを8にセットして同様の運動負荷を行ったところ, 前回に比し, 自己心拍数, 駆動数の変動は, より類似した曲線にすることができた. 今年度は仔牛を用いた完全置換型人工心臓の動物実験は計3頭に行なったが, 運動負荷を行なうまでにはいたらず, 本装置を動物には応用できなかった. しかし成人男子での予備研究において圧電センサー及び駆動装置の良好な応答性が得られたので, 次年度以降, 人工心臓置換動物において, 血行動態の連続的なモニターに加え, 本装置の運動負荷時における有用性を検討する予定である.
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