1987 Fiscal Year Annual Research Report
終末期医療に携わる医師・看護婦のストレス自己管理法に関する研究
Project/Area Number |
62480439
|
Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
小島 操子 聖路加看護大学, 成人看護学, 教授 (50035333)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 武 聖路加看護大学, カウンセラー
手島 恵 聖路加看護大学, 成人看護学, 講師 (50197779)
小松 浩子 聖路加看護大学, 成人看護学, 講師 (60158300)
岩井 郁子 聖路加看護大学, 成人看護学, 助教授 (30095947)
日野原 重明 聖路加看護大学, 学長 (70054575)
|
Keywords | 終末期医療 / ストレス / ストレス因子 / ストレス自己管理 / バイオフィードバック |
Research Abstract |
本研究は終末期医療に携わる医師・看護婦のストレス因子とストレスの究明およびそれらの関係を明らかにし,バイオフィードバックによるストレス自己管理法を確立することを目的とする. 本年度は,全国にガンセンター,総合病院の中から6病院の協力のもとに面接ならびに参加観察法による実態調査を行った. その結果に基づいてストレス自己管理法の確立へ向けて,バイオフィードバック訓練を実施した. 1.面接による実態調査:医師22名,看護婦49名に半構成的質問紙を用いて面接を行った. 得たデーターを経験年別に3群(A群:1〜2年目,B群:3〜5年目,C群:6年目以上)に分け分析した. 医師・看護婦に医療上最もストレスなこととして「患者の苦痛をとることができない」「患者との対応が難しい」「家族との対応が難しい」が3群に共通してみられた. 2.参加観察による実態調査:参加観察法を用いて日勤帯の看護婦35名(A群:14名,B群17名,C群4名)よりデーターを得た. データーから抽出・分類できたストレス因子は45項目,総数115,ストレスは65項目,総数138であった. 「患者」「医師」「看護婦」との関わりといった人間関係に関するストレス因子,ストレスは3群に共通して多くみられた. 「自己の能力」に関するストレス因子はA群に最も多く,終末期患者のケア・処置に際しての緊張,とまどい,自信のなさといったストレスをもたらした. 「業務の流れ」に関するストレス因子は,B群,C群に多く,終末期患者との関わり,ケアを行う余裕のなさといったストレスをもたらしていた. 3.バイオフィードバックによるストレス自己管理法の確立:強いストレスを表した看護婦の中で協力の得られた3名に,筋電図バイオフィードバック習得へ向けての訓練を実施する一方,データー収集を行いそれらについて現在分析中である.
|
-
[Publications] 寺島恵他: 日本がん看護学会誌. 2. 4 (1988)
-
[Publications] 小松浩子他: 第19回日本看護学会収録 看護管理.
-
[Publications] 宇津栄祐: 中央大学文学部紀要. 125. 1-36 (1987)