1989 Fiscal Year Annual Research Report
終末期医療に携わる医師・看護婦のストレス自己管理法に関する研究
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62480439
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Research Institution | St.Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
小島 操子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50035333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 京子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (90207085)
濱口 恵子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (00198798)
渡邊 真弓 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (80201234)
手島 恵 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (50197779)
小松 浩子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (60158300)
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Keywords | 終末期医療 / ストレス / バイオフィ-ドバック / ストレス自己管理法 / ストレス自己管理についての意識 / コ-ピング |
Research Abstract |
本研究は、終末期医療に携わる医師・看護婦のストレス因子とストレスの究明およびそれらの関係を明かにし、バイオフィ-ドバックによるストレス自己管理法を確立することを目的とする。本年度は、終末期医療に携わる医師を対象にバィオフィ-ドバックによるストレス自己管理法の確立を計画したが、対象選出のためのストレスチェックリストによる評価を40名に行った結果、条件を満たす対象者が得られなかった。そこで、医師・看護婦のストレスやストレス自己管理に対する意識および管理法を明らかにすることを目的として、質問紙調査を行った。調査対象は、全国の終末期医療に携わっている医師・看護婦315名で、回答の得られた医師90人、看護婦149人を分析した(回答率83.3%)。 仕事上および終末期医療上のストレスは看護婦が有意に高い状態にあった(P<0.01)。そしてストレスが解消されている割合は医師に多かった。ストレスによ身体症状は「頭痛」・「胃痛」・「便秘」(P<0.01)等が、またストレスによる心理的状況では「イライラ」・「もうやっていけない」(P<0.01)等の訴えが、医師より看護婦に有意に多かった。 ストレスへの対処の仕方については、問題解決的・感情調整的・回避的コ-ピングの得点において、医師・看護婦間に有意な差はなかった。ストレス自己管理法があると答えた割合は医師・看護婦共に30%前後で、「バイオフィ-ドバック法」や「ストレス解消用音楽」が主に実施されていた。ストレス自己管理法が無い群のうち、医師はストレス自己管理法に対する関心が低く、一方看護婦の関心は有意に高かった(P<0.01)。このように、ストレス自己管理法がある医師・看護婦は少なかったが、医師はストレスがあっても解消されているためにストレス自己管理についての意識は低く、一方看護婦はストレスが高く解消されないためにストレス自己管理についての意識が高いことが明らかになった。
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Research Products
(2 results)