1987 Fiscal Year Annual Research Report
AchromobacterプロテアーゼIの触媒特性と安定性の基盤解析
Project/Area Number |
62480451
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
崎山 文夫 大阪大学, 蛋白質研究所・化学構造部門, 教授 (40029947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乗岡 茂巳 大阪大学, 蛋白質研究所・化学構造部門, 助手 (70198638)
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Keywords | AchromobacterプロテアーゼI / プロテアーゼの触媒特性 / プロテアーゼの安定性 / サブサイトマッピング / 化学修飾 / リジナール・セファロース・アフィニティーカラム |
Research Abstract |
1.AchromobacterプロテアーゼI(API)に化学修飾による触媒特性と安定性の基盤の解明を行なうにあたり, 市販品のAPIの購入に頼る現在の試料入手法ではその絶対量が不足している為, 試料を独自に大量調整する目的で, アフィニティークロマトグラフィーを用いた新しい精製法の開発を行なった. CHーセファロース上にεーBocリジナールを固定化後, 酸処理によりBoc基を排除してリジナール・セファロース・アフィニティーカラムを調整した. このリジナールはAPIと特異的に結合し, その結合はセミカルバジドによって解離させることができる. AchromobacterはAPIを培養液中に分泌するので, その培養液をDEAEおよびCMセルロファインを用いたバッチ法で余分なタンパク質や色素を除去した後, リジナール・セファロース・アフィニティーカラムに通すことにより, APIを迅速かつ高収率で精製することが可能になった. 一方, 培養条件のpHを7.2から6.5に変更することにより, APIの産生が著しく増加し約20mg/l以上の産生が可能な系を確立した. 今後の研究計画として, 以上の系で大量に精製したAPIを用いて, (1)APIの熱, 変性剤に対する安定性の検討, (2)N末端部9残基, C末端部24残基の延長ペプチド部分の役割の解明, (3)S+S結合とAPIの熱および変性剤に対する安定性との関係の解明, (4)アミノ基のアシル化によるAPIの触媒活性への影響, (7)プロトンNMRによるHis57のpKgの測定, (8)Trpの役割の解析(オゾン酸化による), 以上の研究を行なう予定である. 2.数種類の発蛍光性アミド基質を合成し, これらに対するAPIの反応パラメーター(kcat,Km)を決定してAPIのサブサイトの性質を検討した. これにより, サブサイトS.ナ_<1.ニ>,S.ナ_<2.ニ>,S.ナ_<3.ニ>の存在が明らかになった. 現在サブサイトS.ナ_<4.ニ>の存在の有無の検討, およびS.ナ_<1.ニ>′,S.ナ_<2.ニ>′側のサブサイトの存在についての検討を行なっている.
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