1988 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウム依存性プロテアーゼのドメイン構造と活性発現制御
Project/Area Number |
62480455
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
鈴木 紘一 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部, 部長 (80011948)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西道 隆臣 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部, 研究員 (80205690)
川崎 博史 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部, 研究員 (70169704)
榎森 康文 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部, 研究員 (60160389)
大野 茂男 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部, 研究員 (10142027)
|
Keywords | カルシウムプロテアーゼ / プロテアーゼインヒビター |
Research Abstract |
カルシウム依存性プロテアーゼ(CANP)のインヒビターの解析を中心におこない次の結果をえた。 プロテアーゼインヒビターの阻害部位と思われるTIPP×YRを含む4個のドメインに相当する34個のペプチドを合成し、その阻害作用を検討した。その結果、各ドメインの阻害の強さはI、IV、IIIの順で、IIはm、μCANPを阻害しなかった。このうちIVについてはさらに断片化し、24残基のペプチドをえて阻害作用を検討した。このペプチドはm型およびμ型CANPのいずれをも阻害し、IC50値はほぼμm程度であった。しかし、TIPP×YRを中心に9残基のペプチドは全く活用がなく、ペプチドの長さが阻害と密接に関係することがわかった。適当な阻害作用を示すIIIを使って阻害の格式を調べ、阻害は拮抗的であることを明らかにした。次にCANPを不可逆的阻害するE65の阻害に対するペプチドインヒビターの効果を調べた。CANPをあらかじめI〜IIIと保温した後E64反応を阻害する強さは並行でなかった。ペプチドインヒビターはプロテアーゼ活性を拮抗的に阻害するが、直接活性中心と結合するのではなく、CANPの活性中心の近傍に結合して活性を阻害することが示唆された。ペプチドインヒビターに共通な配列をエポキシコハク酸に結合させると今までで最も強い阻害剤であるE64よりさらに強くCANPと特異的に反応する化合物がえられた。これらは細胞や血小板に対しても作用するので、今後CANPの細胞内機能を解析する有効な手段となることが期待される。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] K.Suzuki;S.Ohno;Y.Emori;S.Imajoh;H.Kawasaki: Prog.Clin.Biochem.Med.5. 43-65 (1988)
-
[Publications] K.Suzuki;S.Imajoh;Y.Emori;H.Kawasaki;Y.Minami;S.Ohno: Adv.Enzyme Regul.28. 153-169 (1988)
-
[Publications] K.Yanagisawa;S.Sato;D.J.O′hannessy;R.H.Quarles;K.Suzuki;T.Miyatake: J.Neurochem.51. 803-807 (1988)
-
[Publications] S.Imajoh;K.Aoki;S.Ohno;H.Kawasaki;H.Sugihara;K.Suzuki: Biodchemistry. 27. 8122-8128 (1988)
-
[Publications] Y.Emori;H.Kawasaki;S.Imajoh;Y.Minami;K.Suzuki: J.Biol.Chem.263. 2364-2370 (1988)
-
[Publications] Y.Minami;Y.Emori;S.Imajoh;H.Kawasaki;K.Suzuki: J.Biochem.104. 927-933 (1988)