1987 Fiscal Year Annual Research Report
電力回生制御車と饋電システムとの協調設計・制御に関する基礎研究
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62550196
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
曽根 悟 東京大学, 工学部, 教授 (10010711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠井 啓一 東京大学, 工学部, 助手 (70010923)
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Keywords | 電気鉄道 / 電力回生ブレーキ / 饋電システム / 直流饋電システム / 交流饋電システム / 回生変電所 / 回生失効 / 異電源セクション |
Research Abstract |
全体として車両技術と特性の調査および既存の饋電システムの構成に関する調査を行い, これらをもとに問題点と改善の方向を論じた上で, 開発すべき諸方式の洗い出しを進めた. 以下, 内容がかなり異なる直流饋電システム・直流回生車両と交流饋電システム・交流回生車両にわけて記す. 直流システムでは, 申請書に記載の各種回生車両に加えて, 今後いくつかの自治体で採用が見込まれているリニアモータ駆動小型地下鉄車両についても特性を調査し, 饋電システムの主要パラメータと全体特性との関係をシミュレーションにより調査した. この結果, 回生能力の高い車両を用いる場合ほど饋電回路抵抗を小さくしたり, 余剰エネルギー吸収設備を設ける必要性が高いという, 従来から定性的には知られていた内容に関し, いくつかの定量的に重要な知見が得られた. 交流システムは, これまでのところ抑速用他励回生方式が実用されている唯一のものであるが, インバータ制御車の開発普及が進につれて, 交流車両にも自励複交換による停止用回生車が実用に近づきつつある. このような状況の下で, 車両特性を把握するためにはまず実用に耐え得る特性を実現しなければならず, 開発の現段階において問題となっている直流中間回路電圧の脈動に起因するインバータ出力電流のビートを除去する方法に関し理論的検討を進め, 見とおしを得, シミュレーションによるチェックの後実験による確認の準備を進めている. 車両の変圧器の直流偏磁現象についても, その原因の一つを解明し, 変換器の制御による有効な対策を検討している. 交流回生車が異電源境界をブレーキモードで通過する場合の可能性ある方式を網羅的に調査し, 車両側9種, 饋電側7種の方式の組合せの中から, 在来技術で可能なものと技術開発を要するがより良い特性が期待できるものを抽出し後者についての開発研究を開始した.
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[Publications] 曽根 悟: 昭和62年電気学会産業応用部門全国大会論文集. 1. 51-54 (1987)
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[Publications] 曽根悟,橋本樹明: 昭和62年電気学会産業応用部門全国大会論文集. 1. 581-584 (1987)
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[Publications] 曽根 悟: 昭和62年電気情報関連学会連合大会論文集. 2. 56-57 (1987)
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[Publications] 曽根悟,竹内直樹: 昭和63年電気学会全国大会論文集. (1988)