1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550281
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
松田 甚一 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30029087)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 和夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教務職員 (80115104)
弘津 禎彦 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70016525)
|
Keywords | 3次元磁場再構成 / 空間漏れ磁界分布 / 電子線磁場偏向 / 空間可変重み付け反復法 |
Research Abstract |
本研究は微小空間に集中している強磁界分布の、電子線逆行問題手法による、3次元画像化、計測法の開発を目的としており、今年度は、1)磁界分布の3次元再構成・計測実験、2)本手法の評価、などを予定していた。1)、2)とも年限内に終了し、電子線逆行問題手法(電子線トモグラフィ)による3次元磁界分布計測手法の実用化へのメドをつけることができた。以下に、これらについて簡単にまとめておく。 ART(Arithmetic Reconstruction Techninque)法と呼ばれている反復再構成手法を基にした電子線トモグラフィのための非線形構成手法を新たに提案し、コンピュータシミュレーションにより、その再構成精度のチェックを行うと共に、実際に計測装置を組立て、実際の磁気ヘッドのギャップ近傍の磁界分布を3次元的に再構成した。その結果 1)磁界分布が厳密に計算できる一巻コイル(ワンターンコイル)をモデルに選び、今回提案した非線形再構成アルゴリズムを用いてコンピュータによる再構成シミュレーションを行った結果、厳密解との比較検討から、本再構成アルゴリズムによって、約10%の誤差で元の磁界分布を逆推定、3次元再構成可能なこと。 2)今回試作した計測装置を用いて実際にワンターンコイルの作る磁界分布を再構成し、得られた実験結果と厳密解とを比較した結果、コンピュータシミュレーションで予測された精度で対象磁界分布を3次元的に再構成できること。 3)実際のダブルギャップ形消去ヘッド(ギャップ幅:70μm,100μm)について再構成実験を行った結果、再構成した磁界分布の形状は有限要素法による2次元磁界分布解析の結果とよく対応していること。 などを明らかにすることができた。なお、再構成の際の、磁界の空間分解能はサブミクロン、磁界分解能は数ガウスが得られている。
|
-
[Publications] Y.Hirotsu et al.: Jpn.J.Appl.Phys.26. 685-687 (1987)
-
[Publications] N.Yamaoto;Y.Hirotsu et al: J.Electron Micrlsc.36. 256-260 (1987)
-
[Publications] J.Matsuda: J.Appl.Phys.