1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550620
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
徳田 昌生 北海道大学, 工学部, 助教授 (80001296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折登 一彦 北海道大学, 工学部, 助手 (20109482)
杉野目 浩 北海道大学, 工学部, 教授 (00000779)
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Keywords | 不活性位の官能化 / 遠隔官能化 / 陽極アセトアミド化 / アリル位アセトキシル化 / アリル位酸化 / ステロイド / ステロイドオレフィン |
Research Abstract |
1. 陽極酸化によるステロイドのアセトアミド化-3α位に側鎖を有するステロイドの遠隔アセトアミド化については昨年度報告したが、3α位に側鎖をもたないコレスタンやアンドロスタンをアセトニトリル中陽極酸化することによって、6α-アセトアミド化生成物が12〜16%の収率で得られることを見出した。また、コレスタンに3当量の2-ブタノンを添加して陽極酸化することにより、6α-アセトアミド-5α-コレスタンの収率が36%まで増加することを見出し、反応過程についても考察を行った。 2. ステロイドのアリル位アセトキシル化-Co(II)の陽極酸化によって発生させたCo(III)を用い、NaBr存在下酢酸コレステリルを陽極酸化すると、アリル位がアセトキシル化された生成物が69%の収率で得られることを見出した。Co(II)およびNaBr存在下ステロイドオレフィンを直接陽極酸化することによっても、50〜65%の収率でアリル位アセトキシル化生成物を得ることができた。 3. ステロイドのアリル位酸化-アリル位メチレンのカルボニル基への変換反応について、電極反応を利用して検討を行った。NaOH存在下ジオキサン-水の混合溶媒中、各種ステロイドオレフィンを陽極酸化すると、アリル位が酸化された生成物であるα、β-不飽和ケトンが16〜50%の収率で得られることを見出した。また、N-Hydroxyphtalimide(NHPl)をメディエーターとする陽極酸化反応によっても、最高の77%の収率で同様のアリル位酸化生成物を得ることができた。 4. 脂肪族化合物の不活性位の塩素化-脂肪族アルコールのアリールエステルを過酸化ベンゾイル存在下塩化スルフリルと反応させることにより、遠隔にある不活性位を塩素化することができた。この反応は、生成物を脱塩化水素することによりテルベン化合物に誘導できるので、有機合成上興味深い。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Masao,Tokuda;Tomohiro,Yamashita;Mitsuru,Saski;Hiroshi,Suginome: Bull.Chem.Soc.Japan.
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[Publications] Masao,Tokuda;Mitsuru,Saski;Tomohiro,Yamashita;Hiroshi,Suginome: Bull.Chem.Soc.Japan.
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[Publications] Masao,Tokuda;Hiromitsu,Tomiyama;Tomohiro,Yamashita;Hiroshi,Suginome: Bull.Chem.Soc.Japan.
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[Publications] Masao,Tokuda;Mitsuru,Saski;Hiroshi,Suginome: Bull.Chem.Soc.Japan.