1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550632
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
北條 卓 神戸大学, 工学部, 教授 (60031043)
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Keywords | 含フッ素ヘテロ環化合物 / オレフィン炭素上での求核的N-N交換 / 芳香族炭素上での求核的N-N交換 / オレフィン炭素上での求核的O-O交換 |
Research Abstract |
1.ビニルエーテル類と無水トリフルオロ酢酸との反応により、各種のβ-トリフルオロアセチルビニルエーテル類を合成した。2.α置換ビニルエーテル類やケテンアセタール類は非常に不安定なため、上法で相当するβ-トリフルオロアセチル体を合成し難しい。そこでメチルケトン類のアセタールおよびオルト酢酸エステルを直接無水トリフルオロ酢酸と反応させることを試み、収率よく相当するトリフルオロアセチル体を得た。3.上記の1および2で合成したトリフルオロアセチル体をシリカゲル触媒存在下で各種のアリルアルコール類と反応させたところ、温和な条件下で収率よくオレフィン炭素上での求核的エーテル交換反応がおこり、β-トリフルオロアセチルビニルアリルエーテル類をうることができた。このものをシリカゲル存在下でさらに加熱すると容易にクライゼン転位をおこし、収率よく3-アリル1、1、1-トリフルオロアセチルアセントンがえられた。これはヒドラジン類などの2官能性試薬との反応によりアリル基とトリフルオロメチル基を有するピラゾールなど、各種の他法では合成し難い含フッ素ヘテロ環化合物に効率よく変換できることがわかった。4.オレフィン炭素上での求核的N-N変換反応の延長として芳香族炭素上でのN-N交換反応を試みた。例えば、N、N-ジメチル-2、4-ビストリフルオロアセチルナフチルアミンのジメチルアミノ基は室温で極めて容易に各種のアミン類と交換されることを見出した。アミンとして各種アミノ酸も用いられ、例えば、グリシンを用いるとアミノ交換の後に環化がおこり含フッ素ベンツインドール類が容易にえられる。またアミンとしてヒドラジン類やヒドロキシルアミンを用いると含フッ素ナフトピラゾール類、含フッ素ナフトイソオキサゾール類へ変換できた。これら含フッ素ヘテロ環化合物の整理活性については現在検索中である。
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[Publications] Masaru Hojo.: Tetrahedron Lett.29. 4599-4602 (1988)
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[Publications] Masaru Hojo.: J.Org.Chem.53. 2209-2213 (1988)
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[Publications] Yasuhiro Kamitori.: J.Org.Chem.53. 519-526 (1988)
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[Publications] Yasuhiro Kamitori.: J.Org.Chem.53. 129-135 (1988)
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[Publications] Masaru Hojo.: Tetrahedron Lett.28. 6199-6200 (1987)
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[Publications] Masaru Hojo.: Synthesis. 1013-1014 (1987)