1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550669
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
鴨川 博美 山梨大学, 工学部, 教授 (20020498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
七沢 直人 山梨大学, 工学部, 助教授 (70020451)
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Keywords | 光合成触媒モデル / ポルフィリン二量体ポリマー / キレート化アゾベンゼン / 光トランス-シス異性化 / 光感応性ビニルポリマー |
Research Abstract |
1.天然緑色植物光合成触媒の主体となるMg→クロロフィルの光酸化還元機能モデルとなる化合物を全合成により得ようとする試みとして、従来当研究室で取り扱ってきた天然ポルフィリンの代りに、メソ-テトラカルボキシフェニルポリフィリンを出発物質として、これを種々の鎖長のジアミンと反応させて、長さの異なるアミド結合によりポルフィリン環を連結させて先づ二量体を合成した。ついで、残りのカルボキシル基をビニル基1ケを有する塩化ベンジルによりエステル化して重合性ビニル基を存する(1ケ)ポルフィリンエステル二量体を合成し、これをN-ビニル-2-ピロリドン(VP)とDMF中ラジカル共重合させて、ポルフィリン単位を含む水溶性共重合体を合成した。また、Mg、Zn、Co、Ni、Feをポルフィリン二量体に導入したものについても同様に共重合を行い、水溶性ポリマーを合成した。一方、p-クロロメチルスチレンとVPとの共重合体に、モノマー合成と同様にして、ポルフィリンおよび金属ポルフィリン二量体を反応させて、共重合によると同様、ポルフィリンのスペクトル特性と水溶性を有する共重合体を合成した。高分子反応の場合、ラジカル重合の場合とは異なり、ラジカル反応によるポルフィリン環の破壊が全く認められず、反応条件を自由に選択し得る利点があることが判明した。 2.低分子化合物に金属配位能力がある3.3^1-置換アゾベンゼンの5位にb-スチリルアミド基、および3位のTミノジ酢酸の1つのカルボキシル基をp-アミノスチレンによりアミド化したアゾベンゼンのビニルモノマーを合成し、スチレン、N、N-ジメチルアクリルアミドと共重合した。このポリマーに光照射することによる金属抽出能の相違を検討し、Zn、Cn、Coイオンについて、シス異性体の抽出能がトランス体のそれより大きいことを見出した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 鴨川博美 他: Macromolecules. (1989)
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[Publications] 鴨川博美 他: J.Polymer Science,A.
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[Publications] 鴨川博美 他: Macromolecules. 21. 918-923 (1988)
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[Publications] 鴨川博美 他: J.Polymer Science,A,Plym,Chem.27. 393-396 (1989)
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[Publications] 鴨川博美 他: Bull,Chem,Soc,Jpn.62. 189-192 (1989)
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[Publications] 七沢直人,鴨川博美 他: Polymer Journal. 20. 715-720 (1988)