1987 Fiscal Year Final Research Report Summary
Project/Area Number |
62560019
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
園芸・造園学
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Research Institution | IWATE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
遠藤 元庸 岩手大学, 農学部, 助教授 (50021697)
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Project Period (FY) |
1987 – 1989
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Keywords | 食用ギク / 組織培養 / 変異体作出 / 茎・葉片培養 / 水浸状カルス / 不定芽 / ケイ皮酸処理 / PFP処理 / 染色体数 |
Research Abstract |
1.茎切片および葉切片培養に供試する材料の苗令, 培養部位などの相違とカルス形成および再分化率との関係の検討:1)茎切片培養に関してはカルス形成とシュート発生の様相から, 供試材料の採取時期(定植後日数)および栽培前歴(栽培土壌), 等についての好適条件をほヾ明らかにできた. 2)葉切片培養に関しては葉片内での好適採取部位および苗令は明らかにできたが, 葉の黄化処理の効果の有無, 葉切片の置床方法, 等については実験継続中である. 2.葉切片培養の好適培地組成の検討:MS基本培地にカルス形成培地としてIAAとBAを0.5mg/l, 発根培地としてIAA0.5mg/lを添加した培地が良好であったが, 更に追試中である. 3.水浸状幼植物の発生軽減を図る培養条件の検討:1)培養瓶のキャップの種類および寒天濃度の影響に関してはカルス形成程度を観察したに留まり, 十分明らかにできなかった. 2)培地へのケイ皮酸添加の影響に関しては, 水浸状のカルス片および不定芽等を供試して実験した結果, カルスの肥大と褐変化および葉状体の生長に抑制的に作用すること, ケイ皮酸添加濃度の増加に伴い, 正常な葉状体および正常葉を分化した培養物が添加した, 等興味ある知見が得られたが, 不明確な点もあり, 更に検討中である. 4.組織培養による変異体の獲得率を高めるため, 突然変異誘起物質PFP添加培地での培養条件の検討:2品種の茎項を用い, 液体振とう培養により生育を調査した結果, PFPの25mg/l添加区で培養物の分化・生育が良好で, 更に寒天培地でのシュートの分枝数が多かった. 5.以上の諸実験で得られた再分化個体の変異の有無についての検討:染色体数を調査中であるが, これまでの調査では大きな変異は認められていない.
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