1988 Fiscal Year Annual Research Report
甘味抑制物質およびすっぱいものを甘くする蛋白質の構造決定およびその作用機作の解明
Project/Area Number |
62560122
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
栗原 良枝 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (90017715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅見 真年 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (20134439)
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Keywords | ミラクリン / ミラクリンの一次構造 / ミラクリンの糖組成 |
Research Abstract |
1.ミラクリンの全一次構造の決定 精製したミラクリンを用いて、ミラクリンのアミノ酸配列順序の決定を行った。まず、S-カルボキシアミドメチル化したミラクリンを用いて、N末端から46番目までのアミノ酸配列を自動アミノ酸シークエンサー(Applied Biosystem Protein Sequencer,model 470A)により決定した。次に、lysyl endopeptidase,TLCK-chymotrypsin,V8-protease等を用いて、ミラクリン分子の切断を行った。生成したペプチドをHPLCで分画し、各ペプチドをアミノ酸シークエンサーにかけた。また各ペプチドのアミノ酸組成を測定し、アミノ酸シークエンサーで得られた結果の確認を行った。2.ミラクリンは191箇のアミノ酸からなる一本のボリペプチド鎖から構成されている。また、ミラクリンは、14%の糖を含んでおり、2本の糖鎖が存在する。これらは、N末端より42番目および186番目のアスパラギン残基と結合している。ミラクリンのアミノ酸配列および糖含量から、ミラクリンの分子量は24,600と計算された。 3.ミラクリンの糖組成および糖鎖構造 ミラクリンにはグルコサミン、マンノース、ガラクトース、キシロース、フコースがそれぞれ3.03、3.00、0.69、2.12、0.96のモル比で含まれていることが確認された。さらに糖鎖はキシロースを含む複合型糖鎖構造をしていることが明らかになった。
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[Publications] S.Theerasilp et al.: J.Biol.Chem.264. (1989)
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[Publications] S.Theerasilp et al.: J.Biol.Chem,. 263. 11536-11539 (1988)
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[Publications] S.Nakajo et al.: Chem.Senses. 13. 664-669 (1988)
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[Publications] M.maeda et al.: Tetrahedron Lett.(1989)
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[Publications] Y.Kunihara et,al: Tetrahedron. 44. 61-66 (1988)
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[Publications] S.Theerasilp et al.: J.Biol.Chem.