1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62560154
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
千葉 喬三 岡山大学, 農学部, 教授 (10036741)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 進一 岡山大学, 農学部, 助教授 (60191409)
|
Keywords | 森林群落 / 群落分類 / 都市近郊林 / データベース / 群落動態 / シミュレーション / 森林現存量 |
Research Abstract |
森林は, 緑資源として, 生物生産能・環境保全機能・遺伝情報源など多様な機能を有している. これらの諸機能を有効に利用するための基礎となるのは, 具体的な存在形態である群落の正当な分類とその動態に関する正確な情報である. 本研究は, 群落の構造的特性および機能的特性をデータ・ベース化し, それを基にした多変量解析を用いて群落の数値分類法を確立することと分類された個々の群落内部において, 構造的な特性がどのように時間変化するのかについてシステム・ダイナミックスによってシュミレーションすることを目的とした. 調査対称としたのは, 取り扱いの比較的容易な自然典型群落を除いた, より複雑な構造をもつ都市近郊二次林とした. 調査地は岡山県南部の二次林に100m2のプロットを100個設置し, その樹種・位置・樹高・直径を測定した後, 標本木を伐倒して樹齢・各器官の現存量を測定した. これらの調査データに既存のデータを加えた多量の資料を対象にしてまずデータ・ベース・システムを構築した. これは容易に入手できるパーソナルコンピュータを用いたシステムであるので, これまで困難であった研究者間でのデータの相互利用を可能にした. さらに, このデータ・ベースを基にして数種の改多量解析法を組合せた群落数値分類システムを作成した. このシステムによれば, 相当に複雑な森林群落群を対象にして, 効率よく客観的に群落を分類することが可能になった. その精度は高く十分に実用に耐えるものであることも検証した. 今後はさらに群落内部における種構成・水平および垂直構造の時間的変動について有効なシミュレーション法を開発し, 本研究の目的を達成する予定である.
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 千葉喬三, 山本進一: 林学会誌.
-
[Publications] 千葉喬三, 山本進一: 造園雑誌.