1988 Fiscal Year Annual Research Report
シクロデキストリン添加防虫加工紙の製造とその残効性に関する研究
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62560171
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| Research Institution | Shizuoka University |
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Principal Investigator |
鈴木 恭治 静岡大学, 農学部, 助手 (00109133)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廿日出 正美 静岡大学, 農学部, 助教授 (40091152)
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| Keywords | シクロデキストリン / 防虫紙 / 残効性 |
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| Research Abstract |
昭和62年度の研究結果からシクロデキストリン(CD)と防虫薬剤を予め適当な溶媒に溶解し包接させた後、所定量を原紙に滴下含浸して調整した防虫加工紙は優れた残効性と薬剤残留性を発揮することがわかったが、本年度は実用面を考慮しCDと薬剤の分離添加法を検討した。すなわちCDのみを先ず原紙に塗工含浸し乾燥した後、防虫薬剤溶液を添加含浸し風乾する。これを前年度より継続中の混合含浸法と比較検討した。結果の概要を以下に述べる。
1.薬剤としてフェニトロチオン(Fe)を1g/m^2添加し、Fe:CDのモル比1:2で比較した場合、従来の混合添加法では40^°C2週間放置後の薬剤残留率は90%を示したが、分離添加法において溶剤にアセトンを用いた場合の残留率は60%に止まった。これはCD無添加紙の残留率50%よりは10%高いが満足できる結果ではなかった。一方アセトンの代りにイソプロ水混液を用いた場合は残留率が75%まで向上した。従って分離添加法は薬剤添加時の包接率が問題となり、速乾性でCDに対し貧溶媒のアセトンよりも薬剤CDの両方をに溶かすイソプロ水混液の方が高包接率が得られたと思われる。また常温で1年間暗所に放置したCD含浸防虫紙の薬剤残留率は約50%を示した。同様に放置したCD無添加防虫紙の残留性は約20%であり、CDの包接効果が薬剤保持に寄与していることがわかる。
2.薬剤としてアレスリン(Al)を用いて同様の比較を行ったが、Fe添加の場合とほぼ同様の傾向を示した。
3.防虫紙上でイガ及びカツオブシムシの羊毛布食害試験を行った結果、CDの無添加の有無に拘らずAlを1g/m^2添加した防虫紙上の羊毛の食害は見られなかった。6箇月常温放置後のFe含浸紙 (1g/m^2) のケナガコナゴニに対する増殖抑制効果を調べた結果、CD添加防虫紙はCD無添加防虫紙に比べて死滅までの期間が若干遅れるが充分な殺ダニ効果が得られた。
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Research Products
(1 results)
