1988 Fiscal Year Annual Research Report
母岩を異にする粘性土における風化の進行に伴う工学性と土壌構造の変化
Project/Area Number |
62560236
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Research Institution | Ehime university |
Principal Investigator |
宮内 定基 愛媛大学, 農学部, 助教授 (40024583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 忠春 愛媛大学, 農学部, 教授 (30036280)
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Keywords | 母岩 / 最適含水比 / 最大乾燥密度 / C / φ / 液性限界 / pF / 風化 |
Research Abstract |
1.母岩を異にする3種類の粘性土を供試土とし、水浸・凍結・乾燥(各状態24時間)を1サイクルとして、0、5、10、20、40、70サイクルの処理を施した。そして粗粒分と細粒分に節分けした土粒子をSEM撮影し、フラクタル次元を求めた。その結果、土粒子のフラクタル次元は2前後の値を示し、風化処理に伴う変化に着目すると、花崗岩由来の粘質マサ土の粗粒分に特異性が認められた。 2.変成岩帯地すべり地に施工されている集水井戸において、表面から2m間隔で14m深さまでの8点で試料を採取し、土の理・化・工学性を実験的に調べ、以下の点を明らかにした。 (1)表面から10m深さにかけて、レキ分は深さに正比例しながら増加し、砂、シルト、粘土分は深さに反比例しながら減少する。10m以深ではほとんど一定の分布を示す。 (2)液性限界、塑性限界、保水性は表面から4m深さにかけて増加し、その後10m深さにかけては減少し、10m以深ではほぼ一定値を示す。 (3)最適含水比(wopt)は表面から4m深さまでは変化せず、4mから8m深さにかけては低下し、10m以深では突固め曲線にピークが現れない。最大乾燥密度は最適含水比とほぼ逆の傾向で変化する。 (4)0.8wopt、wopt、1.2woptの3段階に水分調整した試料のC、φを求めたところ、含水比の増加に伴って深さ別のC、φの変化幅は縮小され、値は減少する傾向を示す。乾燥に伴うC、φの変化は、4m深さにおいて特異である。 (5)深さ別の主要粘土鉱物を調べたところ、表層ではVt-Ch、4〜8m深さはVt、10m以深ではItであった。 3.調査地すべり地の風化帯は0〜4m、4〜10m、10〜14mの3層に大別され、各層の土の理・化・工学性は相互に関連しながら変化する。
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Research Products
(1 results)