1987 Fiscal Year Annual Research Report
多重機能牛乳タンパク質ラクトフェリンの構造と機能発現メカニズムの解明
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62560277
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
島崎 敬一 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (10091547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦島 匡 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (80185082)
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Keywords | ラクトフェリン / ホエータンパク質 / 鉄結合性 / 色素親和性クロマトグラフィー / トリプシン分解 / 高次構造 / 糖鎖構造 |
Research Abstract |
1.初乳より大量にラクトフェリンを得る方法を, イオン交換クロマトグラフィー, 次いで固定化Cibacron Blue F3G-Aを用いた群特異性アフィニティークロマトグラフィーを用いて確立した. その際, ヒトラクトフェリンよりもウシラクトフェリンの方が固定化Cibacron Blueに対して非常に強い相互作用を示す事を見い出した. この相互作用のメカニズムを明らかにするために, 様々な溶媒を用いて溶出を試みたところ, 8M尿素では溶出せず, 3M Kcl, 1M KSCN, 0.1N NaoHで溶出する事から, ラクトフェリンとCibacron Blueとの相互作用は強い静電気的な結合が主であると推定された. さらにラクトフェリンのトリプシンによる限定分解を行い, 得られたフラグメントそれぞれにつき固定化Cibacron Blueカラムへの結合性を調べたところ, 主に分子量が52K Daltonと27K Daltonのフラブメントが得られ, 前者が結合性を保ちまた鉄結合能も保持していた. また, 固定化抗ラクトフェリン血清カラムを用いてトリプシン分解フラグメントを分析した結果, 結合能を保持していた成分が2種あり, 20,000〜40,000の成分が主体であった. 2.ラクトフェリンのヒドラジン分解により得られた糖画分をイオン交換カラムによって中性糖画分と酸性糖画分とに分け, それぞれをゲル濾過クロマトグラフィーおよびペーパークロマトグラフィーによって更に精製して, かつ分子量を推定しした. 中性糖画分は分子量1,000と2,500で, かつペーパークロマトグラフィーにより5成分から成る事が判明した. 一方酸性糖画分は分子量3,200であり, かつ2成分が認められた. 現在, 糖組成分析を続行中である. 3.今後はラクトフェリンのトリプシン分解フラグメントの抗原決定部位の検索, ラクトフェリンの生理活性への糖鎖の関与, 白血球等との相互作用についても研究を進める予定である.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 島崎 敬一: 酪農科学・食品の研究. 37. (1988)
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[Publications] 島崎 敬一: 酪農科学・食品の研究.
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[Publications] Ke-ichi Shimazaki: FEBS Lett.
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[Publications] Kei-ichi Shimazaki: Biochim. Biophys. Acta.