1989 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌・大腸癌の増殖促進因子と抑制因子と組織内ポリアミンの動態
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62570559
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| Research Institution | Gunma University |
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Principal Investigator |
中野 眼一 群馬大学, 医学部・第1外科, 助教授 (80008325)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 茂 群馬大学内分泌研, 生理学部門, 助教授 (60008604)
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| Keywords | ポリアミン / 大腸癌 / 高脂肪食 / ビタミンE |
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| Research Abstract |
実験大腸癌に対するビタミンE投与と組織内ポリアミン
実験I)ラットを標準食で飼育した場合
ラットにDMHを投与し、低ビタミンE添加のLE群(n=9)、標準ビタミンE添加のME群(n=8)、高ビタミンE添加のHE群(n=10)の3群に分け、大腸腫瘍の発生頻度をみた。その結果、LE群77.8%、ME群100%、HE群100%でビタミンE投与により大腸腫瘍は抑制されずより多く発生した。これらのラットの肝機能をみるとGOTとGDT値はLE群259.8%、118.8%に対しME群は97.5、18.3、HE群は154.2、17.6であり低ビタミンE群は肝機能障害を認めた。各群のポリアミン値をみるとLE群はPUT16.5、SPD280.0、SPM879.6(nmal/g/w.w.)でありME群にそれぞれ18.5、330.8、770.8、HE群は31.5、511.8、1150であった。ビタミンEの投与濃度が高い程ポリアミン値は高値を示した。
実験II)ラットを高脂肪食で飼育した場合
実験Iと同様にビタミンEをLE、ME、HE群の3つの濃度に分類し、大腸癌の発生頻度を比較した。大腸癌の発生頻度はLE群(n=14)50%、ME群(n=15)60%、HE群(n=14)42.9%であった。実験Iと異なりビタミンEの高濃度投与で発癌が抑制された。肝機能をみるとLE群のGOT、GDTは150.7、27.9、ME群のそれは132.9、26.5、HE群は148.4、28.0であり、各群間に肝機能に差がなかった。ポリアミン値は目下測定中である。以上から大腸発癌には高脂肪食は増殖促進因子として作用するが、ビタミンE添加で抑制されることが判明した。またビタミンE欠乏では肝機能が障害される。この場合には胆汁分泌が抑制され、その結果発癌はむしろ抑制されることが示唆された。
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[Publications] Hitoshi Ikeda,Gen-ichi Nkano et,al: "Verapamil enhancement of antitumor effectof Cis-diamminedichloroplatinum(II)in nude mouse-grown human neuroblastoma" Cancer Res.47. 231-234 (1987)
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[Publications] 鈴木丹次,中野眼一他: "ラットDMH誘発大腸癌の系統差と免疫学的背景について" 北関東医学. 37. 563-570 (1987)
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[Publications] 中野眼一,加藤広行他: "胃癌に対するUFTとCa拮抗剤併用効果に関する実験的研究" 癌と化学療法. 16. 793-798 (1989)
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[Publications] 中野眼一,小川昇男他: "胃癌術後経過における免疫抑制物質(IS物質)の検討" 腫瘍と感染. 2. 725-729 (1989)
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[Publications] M.Muratani,T.Nakamura,G.Nakano et al.: "Ultrastructural study of two subtypes of Gastric adenoma" J.Clin.Pathol.42. 352-359 (1989)
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[Publications] K.Sakamoto,G.Nakano et al.: "Potential use fulness of a physical activity index is the assesment of a quality of life of patients after gastrointestinal Surgery" Acta,Chir,Scand.155. 305-312 (1989)
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[Publications] 中野眼一,中村卓次: "胃癌、臨床Visual Mook(いわゆる前癌病変)" 金原出版, 227 (1988)
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[Publications] 中野眼一,長町幸雄: "標準外科管理学(胃全摘)" 蟹書房, 561 (1989)
