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1987 Fiscal Year Annual Research Report

異数倍数体および増殖能からみた大腸癌腫瘍細胞の転移形成能に関する研究

Research Project

Project/Area Number 62570602
Research InstitutionMie University

Principal Investigator

鈴木 宏志  三重大学, 医学部, 教授 (20004632)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山本 純二  三重大学, 医学部附属病院, 助手 (20144272)
松本 好市  三重大学, 医学部附属病院, 講師 (80024694)
Keywords大腸癌 / フローサイトメトリー / DNAプロイディー / DNAindex / Proliferative index
Research Abstract

51例の大腸癌について, フローサイトメトリーによるDNA解析を行い, 増殖能(PI)と臨床病理学的諸因子との関係を検討した. PIは, 腫瘍細胞中のS期およびG_2・M期にある細胞の占める比率とした. 51例中19例がdiploidであり, 32例がaneuploidであった. AneuploidのうちG0/G1 peakが2個またはそれ以上認められたものは14例であった. 腫瘍細胞のPIは14.2〜60.8%に分布し, 平均32.9±9.6%であった. Diploid例のPIは平均33.2〜7.6%であり, aneuploid例のPIは平均32.1〜11.2%で, 差を認めなかった. 癌の組織型, 占居部位, 病期, 壁深達度とDNA ploidyの間には有意な相関は認められなかった. PIと臨床病理学的事項の関連をみると, 癌の占居部位, 組織型, 病期, 壁深達度, リンパ節転移の有無との間には有意な相関は認められなかった. 一方, ly因子とPIとの関係では, PIが30%を越えるものでは例外なくly(+)であった. リンパ管侵襲が進むにつれてPIは増加し, ly0,ly1,ly2の間には有意差が認められた. 静脈侵襲とPIとの間には関連がなかった. 大腸癌の腫瘍マーカーとして, DNA ploidyとPIがそれぞれ独立した因子であるか否かを検定したところ, 有意水準5%でそれぞれ独立した因子とみなされた. 以上をまとめると, 大腸癌における細胞核DNA量の臨床的意義としてはcytogenic abnormalityが高度で, aneuploidあるいは核DNA量の広い分散を示すものに病期の進行した例が多く, またPIが大きいものにリンパ管侵襲あるいはリンパ節転移が多いと考えられる. これはDNA aneuploidyで示されるような正常細胞からの逸脱の強さが, 浸潤をよりaggressiveなものとし, PIの高い値に示されるような活発な増殖動態では, よりinvasiveなmutationの生み出される機会を多くしているものと考えられる.

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Tohru Masuda: Mie Medical Journal. 36. 131-135 (1986)

  • [Publications] 増田亨: 日本大腸肛門病学会雑誌. 40. 734-740 (1987)

URL: 

Published: 1989-03-20   Modified: 2016-04-21  

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