1989 Fiscal Year Annual Research Report
核磁気共鳴画像における増強効果薬剤開発に関する基礎的研究
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62570646
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Research Institution | Institute of Clinical Medicine, Tsukuba University |
Principal Investigator |
能勢 忠男 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (10009699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
能勢 晴美 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (80009571)
榎本 貴夫 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10134230)
伴野 悠士 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (70110335)
中川 邦夫 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (40092077)
本間 一弘 工業技術院機械技術研究所, バイオメカニクス課, 研究員
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Keywords | Cold Isotope / ^<18>F-FDG / ^<19>F-FDG / 糖代謝 / ^<19>F-MRS / ^<19>F-MRI |
Research Abstract |
本年度はCold isotopeのうちPETで糖代謝測定に応用されている^<18>F-FDGの放射活性を失った^<19>F-FDGのNMR画像化に関する基礎的研究を行った。^<19>F-FDGの化学的構造解析について使用したNMR装置は日立製作所製R90H(2.1T)、ブルカ-社製(5.87T)である。^<19>F-FDG濃度は生体内での推定値1.5mg/15ml(水溶液)とした。NMR測定のため10倍濃縮して得られた^<19>F-FDGの1次元スペクトル(化学シフト)が図1であり、2次元スペクトロスコピ-(^1H-^<19>Fスペクトル)を図2で示した。図2は水素(^1H)とフッ素(^<19>F)の化学シフトを同時に測定することにより、両者の結合状態を解析できる。横軸は^<19>Fであり、縦軸は^1Hである。水素のスペクトルは物質中の自由水の影響を除去(デカップリング)して測定した。この結果より、以下の結論を得た。1)^<19>Fは生体内に全く存在せず^1Hに対する相対感度が83%(理論値)であることから、対外から投与した^<19>F-FDGの生体内濃度に依存して測定可能である。2)2TNMR装置で径10mmの試験官で^<19>F-FDG溶液が15〜30分で有意なスペクトルを得ることができた。この時間は将来におけるin-vivoでの^<19>F-FDGの測定を可能とする。3)直径10mmの試験官で有効なスペクトルを得られたことは、VSSによる生体計測において直径10mmの立方体領域が選択でき、その領域内の化学構造を無侵襲的に解析できることを示唆し、画像化も1cm程度の解像力が本濃度での限界と計算された。
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[Publications] 能勢忠男: "MRIにおける増強薬剤の開発に関する基礎的研究" Innervision. 53-55 (1989)
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[Publications] 小松洋治: "神経膠腫におけるGd-DTPA増強MRIと病理組織所見との対応" CT研究. 11. 505-511 (1989)
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[Publications] Kiyoyuki Yanaka: "Gase report:A small temporal lobe glioma detected only by MRI" Clin Radiol. 40. 528-529 (1989)
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[Publications] 樋口修: "Gd-DTPAの増強効果による脳腫瘍の定量的診断の試み" 日本磁気共鳴医学会誌. 9(Suppl.1). 236 (1989)
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[Publications] 小松洋治: "神経膠腫におけるGd-DTPA増強MRIと病理組織所見との対応" CT研究. 11. 505-511 (1989)
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[Publications] 本間一弘: "NMRによる拡散係数のイメ-ジングと組織分画" 日本磁気共鳴医学会誌. 10(Suppl1). 203 (1990)