1988 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト悪性腫瘍細胞の多剤耐性変異株の樹立とその耐性機構の解明と克服
Project/Area Number |
62570663
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Research Institution | Saga Medical School |
Principal Investigator |
古賀 壽男 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (30153513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋高 克彦 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (80159110)
江上 博登 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (30176755)
田渕 和雄 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50116480)
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Keywords | 悪性脳腫瘍 / 多剤耐性株 / 耐性機構 |
Research Abstract |
ラットC_6グリオーマ、ヒトKY、KC細胞株を親株として、突然変異剤(EMS)存在下に、コルヒチンの濃度を5ng/ml、10ng/ml、30ng/mlと段階的に増加させ、まずこれに耐性を示す株を分離した。次に各々の段階のコルヒチンに最も耐性を示し、かつアドリアマイシンやビンクリスチンにも交叉耐性を示す株を分離した。さらにこれらを再び親株として、コルヒチンに対し親株の5〜10倍の耐性を示すC_6Ch^R-5-8-6、KY-Ch^R-8-9-4、KC-Ch^R-1-2-5を得た。これら耐性株の他の薬剤に対する交叉耐性を細胞集落形成能を用いて調べたところ、アドリアマイシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、アクチノマイシンD、プロカルバジンに対しても同程度の耐性を示した。しかし一方ACNV、Cis-DDPに対しては交叉耐性は示さなかった。またビタミンAの一種であるレチノールアセテート、合成イソプレノイド(SDB-ethylenediamine,PMB-decaprenylamine)を細胞増殖に影響を与えない濃度でコルヒチンやアドリアマイシンと併用すると、親株と同程度まで耐性度の克服が可能であった。KC-Ch^R-1-2-5株を用いて細胞内のアドリアマイシン濃度を測定すると、親株に比して約1/2に減少していた。細胞形態、蛋白合成、蛋白リン酸化等には特に変化を認めなかった。
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[Publications] 田渕和雄: 神経研究の進歩. 31. 1015-1022 (1987)
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[Publications] 本田千穂,田渕和雄,大本堯史: Neurol Med Chir. 27. 1133-1138 (1987)
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[Publications] 田渕和雄,田宮隆,西本詮: 脳腫瘍病理. 5. 165-172 (1988)
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[Publications] 田渕和雄: Clinical Neuroscience. 6. 544-545 (1988)
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[Publications] 白石哲也,田渕和雄: 神経化学. 27. 34-35 (1988)