1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570877
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
浜田 泰三 広島大学, 歯学部, 教授 (50034244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳山 宏司 広島大学, 歯学部附属病院, 助手 (50188744)
安部倉 仁 広島大学, 歯学部, 助手 (30159454)
貞森 紳丞 広島大学, 歯学部, 助手 (40187167)
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Keywords | Candida albicans / C.tropicalis / 糖特異的付着 |
Research Abstract |
義歯表面には、種々の糖鎖をもつ唾液タンパクから形成されるデンチャーペリクルが存在し、ペリクル由来の糖鎖に対するカンジダ属の付着も、非特異的付着とならび重要と考えられる。そこで、本年度は、義歯表面あるいは口腔粘膜からの分離頻度の高いとされているCandida albicansおよびC.tropicalisの標準株を用い、単糖誘導体、アミノ糖および直鎖糖を固定化したガラスに対する付着実験を行ない、この両菌株の糖特異的付着を検討し、以下の知見を得た。 1.C.albicansは、D-マンノース、D-マンノサミン、D-ガラクトース、L-フコースの4種の糖に対して付着特異性を示した。 2.糖阻害実験の結果、この4種の糖に対する特異性は,レクチン様作用によることを確認した。さらに、これらの特異性は、個々の糖それぞれに対する単一の特異性ではなく broudな特異性であることが示唆された。 3.C.tropicalisの付着においては、D-グルコサミンに対する特異性のみがみられた。 4.この両株の直鎖糖への付着においては、糖特異性はみられず、その付着は、熱動力学の理論に従うことが明らかとなり、このことから、糖特異性の発現にはピラノース環構造が必要であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)