1987 Fiscal Year Annual Research Report
マウスホスホグリセリン酸キナーゼ遺伝子の組織特異的発現機構の解析
Project/Area Number |
62570980
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
正宗 行人 金沢大学, 薬学部, 教授 (00013318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 義信 金沢大学, 薬学部, 助教授 (40172358)
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Keywords | アイソザイム / 組織特異的遺伝子発現 / 転写制御 / 精子形成 / 無細胞転写 |
Research Abstract |
1.マウスPGK2遺伝子のクローン化. cDNA, ゲノムDNAともクローン化には至っていない. 昨年9月に同遺伝子のクローン化とその構造解析が他のグループにより報告された. その報告によるとゲノムDNAはイントロンを含まないとのことである. そこで今後はゲノムDNAのみのクローン化を続けることにした. 現在ミニライブラリーを製作しクローン化を進めている. 2.オリゴヌクレオチドプローブによるPGK1, PGK2に遺伝子発現の解析 報告された塩基配列に従ってPGK1, PGK2それぞれに特異的な配列を有する50塩基のオリゴヌクレオチドを合成した. RNAブロット解析においてPGK1プローブはマウス肝臓より得たRNAにのみ, またPGK2プローブはマウス精巣より得たRNAにのみ, 約1.6K6のmRNAを検出した. 従ってこれらプローブを用いてPGK1, PGK2のmRNAをそれぞれ特異的に検出できることがわかった. 現在各種マウス培養細胞について分化誘導, 内在がん遺伝子発現の変動等の変化を与えたときにPGK遺伝子の発現がどのように変化するかを解析中である. 3.マウス細胞由来の無細胞転写系の作製. PGK遺伝子のプロモーター解析を行うための無細胞転写系をマウス腹水癌(EAT)細胞を用いて作製した. EAT細胞核抽出液中でマデノウイルスの後期遺伝子, E1A遺伝子がともに忠実に転写された. よってこの抽出液を用いてPGK遺伝子の転写解析が可能であることがわかった.
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[Publications] Yoshinobu Nakanishi: Biochem. biophys. Res. Commun.146. 783-790 (1987)
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[Publications] 中西義信: 代謝, 研究実験講座XII. 最新のバイオテクノロジー, (5)遺伝子発現の制御(3). 25. 295-303 (1988)