1988 Fiscal Year Annual Research Report
患者教育のできる看護婦(栄養士)養成のための教授法の開発ー糖尿病食事療法の指導ー
Project/Area Number |
62571044
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Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
片山 英雄 一般教育, 助教授 (80161066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺本 房子 栄養科, 講師 (40163927)
林 喜美子 第二看護科, 助教授 (20123705)
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Keywords | 患者教育の指導技法 / 糖尿病食事療法 / 指導上の問題点 / 患者の個人的事情 / 指導方法の改善 / 患者に最適な内容と方法の選定 / 意欲の欠除と動機づけ / 役割演技法による模擬授業 |
Research Abstract |
1 本年度の研究の要点ーー患者教育の指導技法の基本事項の解明 教育工学的授業研究法で開発された分析技法(task analysis)を用いて、患者教育における指導上の問題点を解明し指導方法の改善に当る。 看護(栄養)科の学生の授業に役割演技法を適用した模擬授業を導入し、指導技法の基礎を習得させる。 2 本年度の研究によって得られた新たな知見と成果 (1)糖尿病食事療法の指導上の問題店(収集と分析) 指導上の問題点を臨床実習で患者指導の実地体験をした本学看護科2年生と栄養科3年生、計69名の指導と反省の記録を収集し分析した。 その結果、指導上の問題点は個々の患者の個人的事情(個性・病状・環境)に起因した意欲の欠除、理解の不足、実行の困難といったものがあげられ、これらは患者側に原因があると考えていることが判明した。 (2)指導計画の設計と指導方法の改善について small step programに設計することの必要性を理解させるために、日常生活行動を録画して視聴させ、行動分析の経験を与えた。また、動機づけの効果、個々の患者に最適な内容と方法の選定、学習過程での評価の重要性などの教授をおこなった。 その結果、指導者側の指導方法の改着へ着目できるようになった。 (3)模擬授業(micro teaching)の実施 模擬授業を導入した。役割演技法(role playing)により指導技法の基礎の習得をはかった。患者役と看護婦(栄養士)役をそれぞれ学生にとらせて上演させ、ビデオカメラで収録し再生しながら、その役割の人物の心情を討議させたり、反省や感想をまとめさせたりした。 その結果、学生自身の意識の変化が把握でき、創造的に指導方法の改善工夫ができるようになったことが確認できた。
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