1987 Fiscal Year Final Research Report Summary
2次元マッピングによる超微量糖蛋白の糖鎖構造の解析
Project/Area Number |
62580120
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長谷 純宏 大阪大学, 理学部, 講師 (80028232)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Keywords | 蛍光標識 / 糖タンパク質 / HPLC / 2次元マップ / 糖鎖 |
Research Abstract |
種々の糖蛋白質からヒドラジン分解で糖鎖を外し, アミノ基をN-アセチル化し, 得られた糖鎖の還元末端糖残基にマーアミノピリジンを結合させた. 得られた画分をゲルロ過することにより, 加剰加えた試薬を除いた. 得られたピリジルアミノ化(PA-)糖鎖画分はまずA)アミン結合カラムを用いたHPLCにより分子サイズにより分離し, 分取した. 次にB)これら糖鎖を逆相カラムを用いたHPLCにより主に糖鎖構造の相違により分離した. A)での溶出位置を縦軸に, B)での溶出位置を横軸により2次元のマップを作成した. これら2つの分離の原理が全く異なる方法でのHPLCで分離することにより, 手持ちの45種類のPA-糖鎖を分離することが出来, 上記方法がPA-糖鎖の分離に有効であることが分かった. さらに多くの構造既知のPA-糖鎖の2次元マップ上での位置を決めることにより溶出位置と化学構造の対応をより正確に行うことが出来ると思われる. 又種々のエキソグリコシダーゼ消化を行い, 反応生成分を上記方法により2次元マップ上の構造既知のPA-糖鎖と対応させ, 消化物を同定することが出来た. 又本研究を行っている途中に逆相クロマトグラフィーの溶出位置とPA-糖鎖の化学構造との間に, ある一定の条件下ではあるが, 法則性が成立することを見い出した. この法則は手持ちの45種類のPA-糖鎖すべてについて成立した. 又その誤差は2例(〜7%)を除き2-3%以下であった. この法則により, PA糖鎖の化学構造が分かっていれば, 分子サイズクロマトグラフィーと逆相クロマトグラフィーでの溶出位置を推定することが可能となった. このことより2次元マップの有用性が一層大きくなった. これからの課題として, より微量化を試みる予定である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y. Kimura: J. Biochem.101. 1051-1054 (1987)
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[Publications] S. Natsuka: Anal. Biochem.167. 154-159 (1987)
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[Publications] S. Hase: Anal. Biochem.167. 321-326 (1987)
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[Publications] N. Morita: J. Biochem.103. 332-335 (1988)
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[Publications] M. Oheda: J. Biochem.103. (1988)
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[Publications] 長谷純宏: 化学と生物, 学会出版センター. 26. 73-75 (1988)