1987 Fiscal Year Annual Research Report
大気汚染物質に対する呼吸器反応-その健康影響に占める意義
Project/Area Number |
62602043
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Research Institution | 国立公衆衛生院 |
Principal Investigator |
横山 栄二 国立公衆衛生院, 労働衛生学部, 部長 (60077188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 洋一郎 群馬県衛生公害研究所, 食品薬品部, 独立研究員
市川 勇 国立公衆衛生院, 労働衛生学部, 室長 (20083751)
有藤 平八郎 労働省産業医学総合研究所, 主任研究員 (40183149)
内山 巌雄 国立公衆衛生院, 労働衛生学部, 室長 (20151897)
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Keywords | 大気汚染物質 / オゾン / ラット / 心電図 / 心拍数 / 血圧 / 脳波 / 睡眠 / 覚醒自発性行動 / オペラント行動 |
Research Abstract |
大気汚染物質に対して, 呼吸器以外の反応が起こる事が最近観察され始めており, これら呼吸器以外における反応の解明は, 全般的な大気汚染の量一影響関係, さらにはその健康影響の把握に必須である. この観点より, 0.5-1.0ppmオゾン(O_3)に3-6時間暴露中及び後における, 1)心電図と血圧, 2)脳波, 3)オペラント行動をラットにおいて測定し, 以下の如き成績を得た. 上記条件のO_3暴露中, 顕著な除脈と血圧低下(1ppm3時間暴露でそれぞれ約50%減少と約20%低下)が, 上室性不整脈やII度房室ブロックの如き不整脈の出現と共に起こった. これらの変化は暴露終了後回復傾向を示したが, 5時間後でも完全には回復しなかった. 又ラットの睡眠多相性は一般に維持され, 除波睡眠時間には有意な変化は認められなかったが, 逆説睡眠は顕著に抑制された. ただこれらの変化は暴露終了後, 3時間にてほぼ回復した. なお上記暴露を3-4回繰り返す時には, 心拍数や血圧の反応, 又逆説睡眠の抑制は次第に小となった. 一方, ラットの自発性行動はO_3暴露で抑制されたが, さらにSidman型条件回避行動, 又は餌出し強化行動を習得したラットにおいて, これら習得行動の抑制が観察された. なお上記の変化はすべてdosedependentであった. これらの成績は, 謂わゆるirritantガスへの暴露においても, 呼吸器以外の反応, 或いは前進的な反応に注目すべき事を示している.
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