1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62850016
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 正之 名古屋大学, 工学部, 助教授 (20023286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 昌平 名古屋大学, 工学部, 助手 (30023287)
松井 政博 日立造船, 技術開発本部・企画部, 主事
近藤 淳 日立造船技術研究所, 第1研究センター, 次長
杉浦 一郎 中部大学, 工学部, 教授 (00023002)
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Keywords | VTOL / 垂直離着陸機 / ダクテッドファン / 飛行制御系 / ジャイロ / ロバスト制御 |
Research Abstract |
本研究はダクテッドファン形VTOL航空機の実用化を図るために、実験機を開発・設計・試作し、実用機の開発に必要な種々の技術的課題の探求と克服をめざして実験的研究を行うことを目的としている。昭和62および63年度の2年間に以下のような研究を実施した。(1)ダクテッドファンおよび機体形状の最適設計法を得るための研究および風洞実験、機体構造の解析および設計、機体の空力的安定性の研究、など実験機の開発および設計に必要な基礎的研究を行った。(2)ダクテッドファン形VTOL実験機の設計と製作を保った。実験機は40馬力の航空機用ガソリンエンジンによって4基のダクテッドファンを駆動するもので大きさ3m×2.4m×0.9m、重量130Kg、を持つ。(3)実験機機体の詳細な特性測定と試験を行い飛行制御系の設計に必要なデータの収集を行った。(4)ロバスト制御系の設計法に関する理論的研究を行い、ホバリングや水平飛行を始めとする種々のモードにおいて、変動する特性のもとでも安定な飛行が可能であるようなロバストな飛行制御系の設計法を明らかにした。また制御系を含めた機体運動に関するコンピューターシミュレーションによる解析を行った。(5)マイクロコンピューターによる自動飛行制御系を構成するためのハードウエアおよびソフトウエアを開発した。(6)実験機をクレーン型のテストスタンドにセットし、いろいろな自由度を持つ状態で多数の制御実験を遂行し、飛行制御系の調整を行うと共に、機体の安定性・操縦性などの諸特性を解明した。(7)テストスタンド上でほぼホバリングに近い状態を実現し姿勢制御、低速で限られた範囲の移動、高度制御などの実験を行った。(8)最後に自由飛行実験を行って自由飛行状態での特性を試験した。以上の研究および実験の結果、実験機および飛行制御系がほぼ完成し希望の性能を示すことが確かめられた。
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[Publications] S.Niwa;I.Sugiura: Proceedings of 10th IFAC World Congress. 6. 145-150 (1987)
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[Publications] S.Niwa;M.Suzuki;I.Sugiura;J.Kondo;M.Murakami;M.Matsui: AIAA Paper. (1989)
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[Publications] S.Niwa;M.Suzuki;I.Sugiura;J.Kondo;M.Murakami;M.Matsui: Proceedings of IFAC Workshop on Singular Perturbations and Asymptotic methods in Systems and Control. (1989)