1988 Fiscal Year Annual Research Report
薄板連続鋳造法実用化のための溶鋼の凝固過程の熱ー力学的シミュレーションと検証
Project/Area Number |
62850022
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 達雄 京都大学, 工学部, 教授 (10025950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今谷 勝次 京都大学, 工学部, 助手 (70191898)
蔦 紀夫 川崎重工業, 技術研究所, 主査 (80221414)
鈴木 健二郎 京都大学, 工学部, 教授 (00026064)
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Keywords | 薄板連続鋳造 / 凝固シミュレーション / 双ロール型薄板連続鋳造装置 |
Research Abstract |
本年度は双ロール型薄板連続鋳造法を実用化するための凝固を伴う温度および応力解析さらにその実験的検証を行った。得られた研究実績は次のとおりである。 1.凝固を伴う温度場の解析 昨年度でほぼ完成した有限要素法プログラムにさらに改良を加え,金属の凝固過程を物質流れと相変態を伴う場としてとらえ、いくつかの数値解析を行った。すなわち、モデル材料として低融点合金(Uーalloy)および鋼について、初期の溶湯から凝固部分までについての凝固開始ー終了線及び凝固相の温度分布を明らかにした。 2.双ロール型試験装置による温度場の実験的検証 前年度でほぼ完成した試験装置を安定に運転して、実際に鋳片を試作し、凝固過程の温度分布を9対の熱電対によって計測した。これを1で得られた実測結果と比較したところ、ほぼ満足すべき結果を得、理論と解析方法の妥当性が検証された。 3.弾塑性および弾粘塑性構成式を用いた応力の解析 上で得られた温度分布を用いて凝固シェルにおける応力・変形を有限要素法で解析した。この際、用いる非弾性構成式として、弾塑性および弾粘塑性モデルを用いて両者の比較を行ったが、後者による方が実際の応力状態をよりよく表現することがわかった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Tatsuo,Inoue: Ingenieur-Archiv. 58. 265-275 (1988)
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[Publications] 巨東英: 日本機械学会論文集(A). (1989)
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[Publications] Tatsuo,Inoue: Proceedings of the Second International Conference on Plasticity and its Application. (1989)
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[Publications] 佐成弘毅: 日本機械学会論文集. (1989)
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[Publications] V.Ganesan: J.Inst.of Energy. 155. 192-200 (1988)
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[Publications] Hiroshi Suzuki: Int.J.Heat and Mass Transfer. 31. 259-265 (1988)
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[Publications] 金子英夫: 鉄と鋼. 74. 91-98 (1988)