1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62850161
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Research Institution | OSAKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
片山 俊 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (50029386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 学 大阪大学, 基礎工学部, 講師 (10029506)
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Keywords | 静電場 / 液々抽出装置 / 物質移動 / 帯電液滴 / 装置シミュレーション |
Research Abstract |
本年度は先に提出した研究実施計画を完成するため、前年度試作した縦型の平行平板電極を備えた液々スプレー塔の一部を改良して、流動特性および物質移動特性を実験的に調べた。ついで、装置シミュレーションのプログラムを開発し、本装置の設計法の確立を目指した。 流動特性;平行平板電極間を落下する液滴は電場の作用により合一・再分散を繰り返しながら複雑な運動をする。電場強さの増加と共に分散相の滞留時間は増加し、分散相ホールドアップは増加した。液滴の運動速度は電気力により電場の方向に加速され、大きくなった。滴速度の実測値は本研究でえられた推算結果とよく一致した。その結果、塔内の滴径分布がわかれば、液滴の速度、分散相ホールドアップ、分散相の塔内滞留時間の推算が可能となった。 物質移動特性;分散相(ヨウ素を含む蒸留水およびヨウ化カリウム水溶液)から連続相(シクロヘキサン)にヨウ素を移動させ、抽出効率におよぼす印加電圧の効果を調べた。電場を付与しない場合に比べて電場(35kV)を付与すると抽出効率は70%程度増加した。分散モデルより総括物質移動容量係数を算出し、分散相側および連続相側物質移動係数を文献の実験相関式で検討したところ両者はよく一致した。 装置シミュレーション;塔内の液滴径分布、速度分布を考慮した修正分散モデルを開発し、本装置の物質移動特性のシミュレーションを行った。その結果、本モデルは抽出率の実測値をI20%の誤差で再現できた。本モデルの他の系への適用性を検討すると共に、装置設計法の確立を目指す。(国際溶媒抽出学会(1990年7月)発表予定)
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 山口学,片山俊: 化学工学. 52. 96-99 (1989)
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[Publications] 片山俊,山口学: Journal of chemical Engineering of Japan.