1989 Fiscal Year Annual Research Report
森林資源の質的、量的な生産向上に寄与する情報システムの開発
Project/Area Number |
62860018
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
深沢 和三 北海道大学, 農学部, 教授 (40001408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片寄 髞 北海道材木育種場, 育種研究課, 課長
千葉 茂 王子製紙株式会社, 林木育種研究所, 所長
藤原 滉一郎 北海道大学, 農学部付属演習林, 教授 (00001503)
宮島 寛 北海道大学, 農学部, 教授 (60001393)
大谷 諄 北海道大学, 農学部, 助教授 (30001465)
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Keywords | 年輪解析 / 年輪情報システム / 軟X線写真デンシトメトリ- / 材質育種 / 環境変化 |
Research Abstract |
1990年1月26日に研究打ち合わせ会議をもち、本年度の研究結果の報告と討議及び研究成果の印刷発表について打ち合わせを行なった。本年度の成果は次のとおりである。1.試料作成については新たに生成錐コア-からの軟X線撮影方法を検討した。粗材料を2ミリメ-トル厚さに仕上げるためのツインソ-による鋸断は、経費を要するため機械的改良を加えられなかったが、正確な試料を作成するためには将来の検討が必要である。2.MSーDOSの使用及びロ-タス1ー2ー3に繋げるようにバ-ジョン・アップした年輪解析プログラムを使って次の事項を検討した。(1)ニホンカラマツ、グイマツ、チョウセンカラマツの容積密度の比較。(2)産地別カラマツの解析。(3)環境変化による年輪変動の解析。(4)ヒバの樹皮型と材質。(5)道南産および東北産スギの材質。それぞれ満足する結果を得て学会などに発表されたが、情報量が極めて多く目的に応じた纏めかたについての検討が必要である。3.平面濃度情報読取に関しては、擬似グラフイックによる年輪の軟X線写真デ-タの解析がなされた。これは広葉樹の解析に有効であり今後もっと検討を進めていかなければいけない。4.年輪情報システムの考えかたについて討論した。すなわちデ-タ・ベ-スの必要性を確認すると共に、デ-タの収集方法、デ-タの登録と活用法について具体的な案を検討し提案した。5.研究成果についてはA5版、8章構成とし分担を定めた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 野堀嘉裕,永田義明,千葉茂: "軟X線写真によるニホンカラマツ,グイマツ,チョウセンカラマツの容積密度の比較" 日本林学会北海道支部論文集. 38. 47-49 (1990)
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[Publications] T.Katayose and K.Takada: "Variation in the ring structure of Japanese larch by soft X-ray densitometric method." The 2nd Pacific Regional Wood Anatomy Conference,Laguna,Philippines.(1989)
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[Publications] 深沢和三,大谷諄: "北限におけるスギの生育と材質" 第3回樹木年輪研究会. 3. (1989)
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[Publications] 高橋邦秀: "樹木の特性からみた天然木の年輪情報" 第3回樹木年輪研究会. 3. (1989)
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[Publications] 向出弘正: "凝似グラフイツによる年輪の軟X線写真デ-タ-の解析" 第3回樹木年輪研究会. 3. (1989)
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[Publications] 平川泰彦,深沢和三,大谷諄: "道南,東北産スギの材質ー軟X線デンシトメトリ-による年輪構造" 第40回日本木材学会大会(つくば). (1990)