1988 Fiscal Year Annual Research Report
レアアース金属・化合物およびその機能材料化に関する基礎研究
Project/Area Number |
63303007
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
沖 猛雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (30023039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 睦文 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40115647)
永井 忠雄 北海道大学, 工学部, 教授 (80001155)
阿座上 竹四 東北大学, 工学部, 教授 (50006029)
幸塚 善作 大阪大学, 工学部, 教授 (80028935)
植田 安昭 九州工業大学, 工学部, 教授 (70039006)
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Keywords | レアアース金属 / 機能材料化 / 希土類化合物 |
Research Abstract |
レアアース金属・化合物およびその機能材料化に関する基礎的な試験・研究を行い、5項目について次の実績を得た。 (1)電解処理による製造および機能材料化:イオン交換樹脂のキレート樹脂により水溶液との接触条件が吸着容量、分離係数に影響する。 (2)乾式処理による製造および機能材料化:Fe-Na二元系状態図の化合物調査の結果Fe_<17>Nd_2のみ存在が確認された。ReCl_3-NdCl-KClの蒸気圧と湿式法によるレアアース磁石スクラップからのNd,Sm回収の溶解度がわかった。金属LaによるEu_2O_3の還元反応はいずれの温度でも初期に進行し、その後停滞し、還元反応は物質移動が律速となっている。 (3)湿式処理による製造および機能材料化:Sm-Co合金スクラップからのSm抽出分離においては、第1段でZrとFeを分離し第2段でpH調整によりSm抽出する方法が良いことが判明した。単独抽出剤によるPrとNdの分離係数をEHO添加により改善できることがわかった。 (4)微量成分の影響と機能化:Pr-O系における酸素の吸収、放出反応の開始温度に顕著なヒステリシス現象が認められた。Nd-PrのCa還元ではPrの方が速く還元される傾向を示した。固体エレクトロトランスポート法による希土類金属の高純度化を検討し、浸入型元素(C,O,H等)に対して精製効果が顕著であることがわかった。 (5)機能材料化への応用:クヌーゼーセン質量分析法により溶融銅-Nd合金の活量、混合エンタルピー、混合エントロピー等の熱力学的性質を測定した。赤外線透過用ガラスとして比較的ガラス化が容易でしかも安定なGa_2O_3をベースとするガラスの融点とガラス化範囲を決定した。Ca等を用いレアアース酸化物からニッケル合金を直接製造するための気相分圧と合金組成の関係を算出し、RD法の最適条件を検索した。また、水素吸蔵合金の高温における相関係を明らかにした。
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