1988 Fiscal Year Annual Research Report
ブナ等落葉広葉樹天然林の水土保全機能の定量化とのぞましい施業法に関する研究
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63304018
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
村野 宏 静岡大学, 農学部, 教授 (50126786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 保雄 静岡大学, 農学部, 助手 (70022069)
角張 嘉孝 静岡大学, 農業部, 助教授 (60126026)
大村 寛 静岡大学, 農学部, 助教授 (30091151)
熊谷 直敏 静岡大学, 農学部, 教授 (70022043)
伊藤 忠夫 静岡大学, 農学部, 教授 (00144056)
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Keywords | ブナ天然林 / 林地の水土保全機能 / 遮断損失雨量 / 林地浸透能 / 土壌貯水能 / 水収支 / ライシメーター / 流出土砂量 |
Research Abstract |
1.ブナ天然林分水文観測試験地の設定と予備観測の開始……富士山麓の国有林内(静岡営林署管内)ブナ壮齢林と皆伐跡地を対象に、水保全に関する個別的諸機能を定量化する試験地を設定した。試験地の面積は各々約0.1haである。水文現象に関与する植生・土壌条件を調査するとともに、林内外雨量、樹齢流下量、地表蒸発量、林木の蒸散量、土壌水分、土層遷過水量は測定する観測施設を設置し、予備的観測を開始した。 2.ブナ林地帯における地被別林地の浸透能・貯水能の調査……富士山麓(静岡県下)および大倉ダム流域(宮城県下)の天然生広葉樹林地帯で携帯用山地浸透計で浸透能を測定し、不かく乱土壌の採取による土壌貯水能の測定を、ブナ林地の他地被別の場所で比較実行した。 3.固定式ライシメーターによる水収支の測定……フローディングライシメーター(筑波)で、コナラとヒノキの蒸発量を測定した。また、傾斜度別ライシメーター(盛岡)でブナとミズナラ、牧草の各区の水収支を解析刷るため、流出水量を通年測定した。 4.ブナ天然林から針葉樹人工林に樹種実改した流域の流況解析……大倉ダム(宮城県下)の長期間の流量記録を用いて流域内の林相変化と短期および長期流出への影響を検討した。解析に使用した流用記録は1963〜1987年のものである。 5.ブナ天然林地帯の伐採跡地の崩壊・侵食・土砂流出の実態調査……大倉ダム流域で現地調査と航空写真から、流域の荒廃情況と施業の変遷の関係を考察した。また、ダムへの年別堆砂量も調査し、同様な検討をした。このほか、岩手県安代営林署管内国有林のブナ林伐採跡地に設定した調査流域で、地表侵食、流出土砂量、土壌の理学性などを調査し、植生の回復状態との関連について検討した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 竹内美次: 第99回 日本林学会大会発表論文集. 587-588 (1988)
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[Publications] 竹内美次: 第100回 日本林学会大会. (1989)
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[Publications] 石井正典: 第100回 日本林学会大会. (1989)
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[Publications] 村井 宏: 第100回 日本林学会大会. (1989)
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[Publications] 太平岳市: 第100回 日本林学会大会. (1989)
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[Publications] 志水俊夫: 第100回日本林学会大会. (1989)