1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63304058
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Research Institution | Jissen Women's University |
Principal Investigator |
吉田 敬一 実践女子大学, 家政学部, 教授 (20053738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綿貫 茂喜 大阪市立大学, 生活科学部, 助手 (00158677)
大野 静枝 日本女子大学, 家政学部, 教授 (70060605)
中島 利誠 お茶の水女子大学, 家政学部, 教授 (00013152)
田中 正敏 福島県立医科大学, 衛生学教室, 教授 (90112721)
栃原 裕 国立公衆衛生院, 生理衛生学部, 室長 (50095907)
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Keywords | 密閉型防護服 / 着用実験 / 生理反応 / アスベスト / 防除衣 |
Research Abstract |
本年度の研究実績の概要は以下の通りである。 飯塚は人体の動きによる体型変化と皮膚の伸びについて実験を行い、17動作、27項目について動作による皮膚の伸び及び伸びの範囲を求めた。体幹の動作の場合伸び率の個人差が大きいことが判った。中島は耐酸服設計のための実験を行い、酸性水溶液を通さない透湿防水服として3種の異った布作った実験服の着用実験から、安全性の面から、はっ水性のよい素材を用いるべきとの結論を得た。田中はサウナスーツについて着用実験を行った。気温22℃および30℃で20分間の運動負荷によりサウナスーツは裸体の場合の約3倍に相当する450〜700gの体重減少をみたこと、心拍数からみて大きな生理的負担のあることが判った。大野は農薬散布用防除衣の快適性について着用実験を行った。加工の異る6種の防除衣とトレーニングウェアについて生理反応と着用反応をしらべ、加工法により衣服気候や着用感に差のあることを見出した。城島は衣料用繊維、高性能繊維、複合材料など200以上の素材について、力学的性質、熱的性質、耐薬品性など25項目についてのデータベース作成し、要求性能を入力することでそれを満す素材の検索を可能にした。綿貫は全身密閉型の与圧服について皮膚からの代謝産物であるCO_2衣服内蓄積と経皮吸収量を特別な装置を試作し実験を行った。その結果から経皮吸収量と気温との回帰式を導き出した。栃原、大中、吉田は小学校におけるアスベスト除去作業の現場で環境測定、防護服を着用した作業員の生理反応と自覚症状の調査を行った。その結果から密閉服着用の際の作業時間、休息についての基準設定に対する基礎的なデータを得た。なお現在使用されている密閉型防護服を収集中であり、次年度は上記の結果に基づいて、更に精密な追加実験を行い、全体をまとめ発表する予定である。
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