1989 Fiscal Year Annual Research Report
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63304061
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| Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
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Principal Investigator |
横路 謙次郎 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (70034618)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢田 昭三 広島大学, 原爆放射能研究所, 教授 (60034625)
鎌田 七男 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (00034629)
佐藤 幸男 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (70034634)
吉川 勲 長崎大学, 医学部, 助教授 (80039528)
二階堂 修 金沢大学, 薬学部, 教授 (60019669)
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| Keywords | ヒトにおける中性子のリスク評価 / 中性子のRBE / 被曝者及び動物における発癌 / ^<252>Cf中性子の生物影響 |
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| Research Abstract |
本研究の目的は主として、広島大学原医研に設置されている^<252>Cf線源を利用して種々の実験系における核分裂中性子と低LET標準放射線の生物効果の比較を通じて、中性子のヒトに対するリスクの解明に役立つ基礎的資料を提供することにある。本年度中に得られた成果は以下の如くである。(1)マウスに27cGyの中性子、トリチウム水ベ-タ線或いはガンマ線の急及び緩照射して腫瘍発生を比較したところ、2.7Gy照射と同様に中性子照射マウスでは他線質と比べて腫瘍発生が早期に始まり、発生率も高く、かつ重複腫瘍をもつ個体が最も多かった。またガンマ線緩照射による卵巣腫瘍発生率は他と比べて極めて低率に止まり、低LET放射線の線量率依存性がよく示された。(2)マウス肝腫瘍を指標とした低線量中性子の効果はガンマ線と比較して極めて効率が高く、また線量の上昇に比例して肝腫瘍個数も増加することが示された。(3)ゴ-ルデンハムスタ-胎児由来細胞を用いてin vitroでの細胞致死と癌化及び染色体変化を中性子、ガンマ線、トリチウム水とで比較したところ、細胞致死では中性子のRBEは4.6、癌化では6.0、トリチウムベ-タ線では0.9と低かった。また染色体異常は各線質により質的な違いのあることが示された。(4)中性子とガンマ線による発癌機構を比較するためBalb3T3細胞照射におけるTPA及びD_3等のプロモ-タ効果を調べたところ、D_3の効果がTPAのそれを凌駕した。また前者では相乗的に、後者は相加的に作用した。(5)ヒト正常二倍体皮膚線維芽細胞に対する中性子の細胞死とマイクロヌクレウス形成に関するRBEを調べたが細胞死に関しては低線量率照射では4-6、高線量率では2.5-3.5であり、マイクロヌクレウス形成に関しては低線量率では18-30、高線量率では3.6-6.0であることを明らかにした。(6)ヒト造血幹細胞の殺効果についての中性子のRBEはほぼ2.0であった。(7)ショウジョウバエにおける染色体突然変異に関する中性子はRBEは8.6であるが、遺伝子突然変異についてのそれは約1.0であった。鉄によるエネルギ-変化はRBEを30%増大した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Niwa,O.,Yokoro,K.,et.al.: "Overexpression and amplification of the c-myc gene in mouce tumors induced by chemicals and radiations." Jpn.J.Cancer Res.80. 212-218 (1989)
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[Publications] Kamiya,K.,Yokoro,K.,et al.: "Clonogenic cells and rat mammary cancer:Effects of hormones,X rays,and fission neutrons." Radiation Res.120. 323-338 (1989)
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[Publications] Kamada,N.,Yokoro,K.,et al.: "Acute and late effects of A-bomb radiation studied in a group of young girls with a defined condition at the time of bombing." J.Radiat.Res.30. 218-225 (1989)
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[Publications] Satow,Y.,Sawada,S.,Yokoro,K.,et al.: "Teratogenic effect of californium-252 irradiation in rats." J.Radiat.Res.30. 155-163 (1989)
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[Publications] Hoshi,M.,Yokoro,K.,Sawada,S.,et al: "Europium-152 activity induced by Hiroshima atomic bomb neutrons:Comparison with the ^<32>P,^<60>Co,and ^<152>Eu activities in dosimetry system 1986(DS86)." Health Physics. 57. 831-837 (1989)
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[Publications] Nomura,T.: "Role of Radiation-induced Mutations in Multigeneration Carcinogenesis.In:Perinatal and Multigeneration Carcinogenesis(ed.Napalkov,N.P.,et al)" IARC Scientific Publication, 444 (1989)
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[Publications] Yokoro,K.,et al.: "Carcinogenic effect of tritiated water(HTO)in mice in comparison with those of fission neutrons and gamma-rays.In:Proceedings of the third Japan-US workshop on Tritium Radiobiology and Health Physics(ed.Okada,S.)" Inst.Plasma Phys.Nagoya Univ.,Nagoya, 298 (1989)
