1988 Fiscal Year Annual Research Report
T細胞のヒト胸線における分化成熟過程とそれに影響する各種因子の性格についての解析
Project/Area Number |
63440038
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松本 脩三 北海道大学, 医学部, 教授 (80000933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 正人 北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (10168875)
武越 靖郎 北海道大学, 医学部, 助手 (50109427)
崎山 幸雄 北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (80133734)
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Keywords | ヒト胸腺細胞 / CD4^+CD8^+細胞 / TcR遺伝子 |
Research Abstract |
T細胞のヒト胸腺における分化成熟過程とそれに影響する各種因子の性格についての解析 ヒトT細胞の胸腺内におけるT細胞受容体(TcR)発現の解析を目的として、胸腺細胞をbovine serum albumin(BSA)を用いて画分し、各分画のWT31陽性細胞とTcR遺伝子のDNAレベルでの再編成を検討した。 1、先天性心疾患児の開胸手術に得られた胸腺から分離した胸腺細胞をBSA不連続濃度勾配法によってI〜Vに画分し、CD3、CD4、CD8に対する抗体とTcRα・β鎖に対する抗体WT31を用いて二重染色し、FACSscanによって解析した。分画IではCD3^-WT31^-に細胞分布のピークがあり、分画IIIではCD3、WT31共にbright positive細胞にも明らかなピークを認め、分画IではCD3、WT31共にdull positive細胞にピークを認めた。CD^+4またはCD8^+細胞は低比重分画に含まれ、doble positive細胞は高比重で大部分を占めた。2、DNAの検索には、各分画の細胞をproteinase K・SDSを添加・培養後phenol/chlorofom抽出を行ない、EtOH沈殿にて高分子DNAを回収した。各分画の細胞から抽出したDNAをEcoR・HindIII・BamHIの各制限酵素を用いて切断し、電気泳動後、Southern blottingとNick translationによってプローベとhybridizationを行ない検討した。 TcRβをプローベとしたSouthern blot hybridizationの結果では全分画にTcRβの再編成を認め、一方TcRγをプローベとしたSouthern blot hybridizationでは全分画でTcRγの再編成を認めなかった。以上より生後のヒト胸腺細胞ではTcRβ鎖の再編成を終了しており、BSAによる分画IIIにはDNAレベルでの再編成が細胞膜での発現に結びついている可能性が示唆された。今後この分画の細胞を主体に各種因子のTcR発現に及ぼす影響を検討する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 大石勉: 医学のあゆみ. 144. 581-582 (1988)
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[Publications] 大石勉: 日臨免会誌. 11. 71-79 (1988)
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[Publications] Sakiyama Y.: Tohoku J.exp.Med.154. 195-203 (1988)
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[Publications] 仲西正憲: アレルギー.
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[Publications] Matsumoto,S.: "Progress in Medical Reproductive lmmunology" Jap.Soc.f.Med.Reprod.Immunology, 23-26 (1988)