1988 Fiscal Year Annual Research Report
実験的ストレスに対する行動論的セルフコントロールの研究
Project/Area Number |
63450019
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
上里 一郎 広島大学, 総合科学部, 教授 (50034559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 完二 広島大学, 総合科学部, 助手 (00172148)
山本 麻子 広島大学, 総合科学部, 助手 (70200780)
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Keywords | 実験的ストレス / セルフコントロール / バイオフィードバック / 対処方略 |
Research Abstract |
1.皮膚温のコントロールの実験的検討 皮膚温制御におけるフィードバックの有無と教示内容の効果について検討した。実験は、順応セツション・リハーサルセツションおよび12の訓練セツションから構成されていた。意図的に皮膚温を上げるように教示した反応特定教示群では訓練の初期に逆に皮膚温が低下した。特にフィードバックが与えられた群では、初期の低下が顕著であったが、訓練の後半になると教示どおりの上昇が認められた。このことから、フィードバックを与えるタイミングの重要性および教示による緊張への配慮がなければ訓練の効果が期待できないことが示唆された。 2.心拍率の制御訓練の実験的検討 心拍率制御訓練でのフィードバックの有効性と方略について検討した。実験は10セツションで構成されており、順応期、プリテスト期、訓練期、ポストテスト期である。その結果、(1)フィードバックの有無は課題の遂行に関係がない(2)しかし、フィードバックの与えられない群がより積極的な方略を用いている(3)フィードバックの有無により被験者の対処方略が異なっている等々が明らかになった。 3.痛みのコントロールの実験的検討 痛み(実験的に生起させた)への対処としてのDistractionの有効性について検討した。その結果、(1)Distractionが大きいと耐性時間が増加する、(2)Self-efficacyの程度は刺激・方略に対する認知と深い関連性があることが指摘された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 山本麻子 他: 日本心理学会第52回大会発表論文集. 456 (1988)
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[Publications] 大河内浩人 他: 行動療法研究. 15. 13-24 (1989)
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[Publications] Asako Yamamoto;et al.: Proceedings on Behavior Therapy World Congress.613-615 (1988)